ホーム » 小説 » 小説/あ行 » おじゃれ女(め)八丈島(荒馬間)

334 名前:本当にあった怖い名無し :2012/06/16(土) 00:49:39.25
昔読んだ“おじゃれめ八丈島”という話が後味悪いというかもやもやするオチだった。

江戸時代絶対脱出不能と言われた流刑地・八丈島から
元花魁の花鳥が史上初の脱出を果たしたという史実とねずみ小僧伝説を組み合わせた創作で
この話では花鳥は元は武家の養女だったけど義父にレイプされそうになり出奔、
吉原に流れ着きそのまま売れっ子花魁になったという設定になっている。
ある時花鳥は火付けの濡れ衣を着せられ八丈島に流される。
無実を証明するため島抜けを決意する花鳥にA、B二人の男が協力する。
Aはイケメン渡世人、Bは元小料理屋の店主だがやたら八丈島に詳しかったり
持ち込み可能だった俎板やに細工して金銭を持ち込んだり明らかにただ者ではなかった。
花鳥と恋愛関係になったAはともかく、Bは花鳥にまるで下心がないようで
それでいて何かと世話を焼いたり助けてくれる不思議な人物。

結論から言うとBの正体はねずみ小僧で花鳥の実の父親だと思っている。
Bは一度八丈島に流された事があったため島に詳しかった。
当時島の聾唖者の娘Cと恋仲になるが娘は生活のため江戸から派遣された役人の現地妻になる。
Cはやがて身籠るがAは時期的に自分の子だと思っていた。
役人も避妊をばっちりしていたので自分の子ではないと思っていたが、Cの必死の説得と
生まれた娘(花鳥)には母と名乗らず乳母として接するという約束で養女にしてもらっていたのだった。
しかし本当の父親はBでも役人でもなくCの実の兄だった。
子供の頃の事故でびっこ、おしになった兄は嫁ももらえず細々墓守の仕事で食いつなぐ身。
ある時我慢できずに妹のCを襲ってしまう。
身籠ってしまったCは島では近親相姦が忌み嫌われているため島を脱出しなければとBを捨て役人の妾になったのだった。


335 名前:続き :2012/06/16(土) 00:52:58.12
最終的に江戸に戻ったのも束の間、花鳥は捕らえられてしまう。
しかし花鳥の身代わりになってCは処刑され、花鳥は無罪放免
かつ役人でなくどこかの公家のおとしだねとの証明が与えられる。
花鳥は大手をふるって堂々と生まれ故郷の八丈島に戻り、Aとの生活を夢見る。
しかしAは唯一Cが最期まで命を賭けて隠し通した花鳥の実の父親の真相に気付いてしまい
花鳥のことは好きだけどそれ以上におぞましいものを感じてしまい逃げる気満々。
BはBで相変わらず花鳥を実の娘と思ったままだった。
さらにCや兄の障害は生れ付きや事故ではなく、貧しい家に生まれ仕事を優先してもらえるように

幼い時から拷問か虐待まがいの特訓で声をたてないよう躾られたり
わざと刀で切り裂いて障害を持たせたのだと示唆されていたのも後味悪かった。

 

おじゃれ女(め)八丈島 (河出文庫)
おじゃれ女(め)八丈島 (河出文庫)


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