ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その131 » 瑠璃の爪(山岸凉子)

428 名前:1/2 :2012/06/19(火) 02:21:33.29
山岸凉子「瑠璃の爪」

嫁き遅れの妹が出戻りの姉を刺し殺した。
ありふれた事件は、関係者の証言で別の顔を見せる。

兄・優秀な姉・妹の三人きょうだいで、母親は妹だけを可愛がっていた。
「長女は国立大卒業と同時にエリートと結婚したし、
 長男もわりと早くに結婚した。あの母親から逃げ出したんですよ」

妹は小学生の頃は、屈託なく笑う明るい子だったが、中学以降は印象の薄い、美人なのに陰気くさい人という評価。
短大を出てから職を点々としている。

姉は結婚にあたって、
「私は妹とは違う。公立高と国立大でお金をかけなかったのだから、結婚式ぐらい派手にさせてもらう」と漏らしていた。

姉の元夫は渋りながら、
「離婚の理由?今さら関係ないでしょう。子供?いるわけないでしょう。
 そうそう、あれは妹を憎んでいましたよ、無意識にね」
と語る。


429 名前:2/2 :2012/06/19(火) 02:24:32.93
実は母親は恋愛を潰し、姉は縁談を吟味するふりをして、ことごとく潰していた。
バツあり・死別で連れ子あり・浪費家、などと理由をつけて、妹の意思はそっちのけ。

逮捕された妹は取調室で語る。
「あたしは兄や姉と違って頭が悪いから、母に逆らえなかった」
「母が亡くなってほっとしました、やっと逃げられるから」
「母の干渉は愛情の一種だと解釈できます、でも姉は…」
「姉はいつも正しいんです。あたしは姉の無意識の悪意と憎しみを善意だと解釈できなかった」
「自分の意思でやって成功したのは、姉を殺すことだけ。でもあたし、満足してます」

過干渉な母、愛玩用の子供、愛情を与えられなかった他の子供の悲劇。


431 名前:本当にあった怖い名無し :2012/06/19(火) 08:08:14.46
母と姉がそれぞれ違った理由で妹の恋愛や縁談を潰してきたって解釈で桶?

432 名前:本当にあった怖い名無し :2012/06/19(火) 09:02:59.71
>>431
母は馬鹿な妹には自分がついてなきゃ、っていう押し付けがましい愛情で潰して、姉は一見妹の為に
理路整然と理屈を並べて潰していたが、実際は母の愛情を一身に受けていた妹への憎しみで潰していた、と。
妹はそんな状況を何とかしたいと思いつつも、優秀な姉に反論する事もできず、
愛情から来る母からの重圧とでどうすることもできず閉塞した状況へと落ちていったっていう
正に悪循環の連鎖の結果だな。

433 名前:本当にあった怖い名無し :2012/06/19(火) 09:52:51.28
親も人だし好き嫌いがあるから
兄弟姉妹平等に本当に愛情を注ぐって
実はあんまできてないこと多いよな

434 名前:本当にあった怖い名無し :2012/06/19(火) 10:12:26.28
特に三人兄弟はなー
・上…1人目だから超可愛い
・下…小さくて超可愛い
・真ん中…あ、いたの
という扱いになりやすい。
近年の子育て指南書には「真ん中には2倍愛情を注ぎなさい」と書かれているとか。
2倍注いだつもりでようやく他と同じになるんだろうな。

 

常世長鳴鳥 (山岸凉子スペシャルセレクション 7)
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