グリーン・フーズ(山岸凉子)
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464 名前:1/2 :2012/06/20(水) 14:03:10.64
- 山岸凉子「グリーン・フーズ」
 カレン・カーペンターの悲劇をモチーフにした中編。トビー少年は五歳で映画デビューした。 
 天使のように愛らしい、歌って踊れる天才子役として一世を風靡する。
 帰宅は毎日深夜、両親は彼に付きっ切りである。しかし、残念なことに父親そっくりのごつい少年に成長してしまう。 
 母は思春期のトビーにピアノを仕込み、
 「あのエンジェル・ボーイがシンガーソングライターに華麗な転身☆」
 という触れ込みで再デビューさせるが、鳴かず飛ばず。一方、妹のマーシャは冴えない子供から冴えない少女に成長した。 
 トビーのスタッフはマーシャの隠れた美声を見出だし、マーシャの歌とトビーのピアノのデュオで売り出す。
 トビーは初めて、妹を誇りに思う、「僕のために」歌ってくれ、と激励する。
 兄をひたすら慕うマーシャは天にも昇る心地である。
 「あの元天才子役が妹と奇跡のデュオ結成☆」
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465 名前:2/2 :2012/06/20(水) 14:04:50.13
- アメリカはテレビの時代になっていた。
 コミュ障ブスを優しく気遣う兄妹愛と、ブス妹の顔と美声のギャップも手伝い、
 「トビー&マーシャ」はスターになる。マーシャに恋人ができるが、トビーは「スターには金やコネ目当てのゴミが寄って来る、信用するな」と叱る。 
 やがて、恋人は二股を告白して去る。
 トビーが手切れ金を叩きつけて嘘をつかせたのだが、マーシャは知らないままである。トビーの結婚後、マーシャはダイエットと称して食を断つ。 
 倒れたマーシャを献身的に看護するトビー。
 「早く元気になって。お前に今死なれたら大損だから」デュオはお前の声で保ってるが、僕より目立つのは許さない、僕のためだけに歌うのがお前の義務。 
 子供の僕が朝から晩まで働いていたのに、お前は僕のギャラで気楽に生きていた。
 お前には貸しがある。歌えないお前に価値はない。フィクションなのはわかるし、作中にカーペンターズの名前なんか出てこないけど、怖い作品。 
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468 名前:本当にあった怖い名無し :2012/06/20(水) 16:44:24.52
- >>464
 でもカーペンターズの兄に子役の経験は無いし、
 どちらかと言うと執着してたのは妹が兄に対してだよね。
 余りにも事実と違う話は読んでて?ってなる。
 山岸涼子は出来のいい兄と平凡な妹の話を他にも書いてるけど
 (大体兄の方が周りの期待に応えられずおかしくなる)、
 何か自分の兄弟に確執があったのかな。
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469 名前:本当にあった怖い名無し :2012/06/20(水) 16:47:30.40
- 逆に同じにしたら拙いんじゃないかな




