ホーム » 小説 » 小説/や行 » 余生の幅(松本清張)

497 名前:1/2 :2012/06/20(水) 20:51:21.06
松本清張の短編、タイトルは忘れたが角川文庫で読んだ。

商売人の金持ち亭主が、従業員の小娘を妾にする。
女房は別居して小料理屋を始める。
時々金をせびりに来て、というか離婚してないので帰宅して、妾を
「時分どきだから寿司でも取ってくれ」
「気を利かせて蕎麦でも取ったらどうなんだい」
と顎で使う。
妾が煎れた茶や作った食事には決して手を触れない。

妾は亭主に、
「あたしの若さは全部あなたに捧げてしまいましたわ」と寂しく微笑む。

旧制大学で寮住まいだった一人息子は、嫁をもらって実家近くに越して来る。
嫁と女房は仲がいい。

時が経ち、亭主は中風で身体が不自由になる。
不自由な身体を妾に支えさせて散歩に出るのが日課だったが、
ある日帰宅すると枕に隠した遺言書と権利書など、重要書類諸々と実印が盗まれていた。
亭主は二度目の発作を起こし、寝たきりになる。


498 名前:2/2 :2012/06/20(水) 20:52:54.91
女房は意気揚々と帰宅し、妾を三畳の女中部屋に追いやる。

息子夫婦の手引きで女房が書類と実印を盗んだのは確実だが、対外的には
「妾に追い出されて水商売にまで落ちぶれた本妻が、
 怨みを忘れて亭主を献身的に介護している。ついでに商売も切り盛りしちゃった☆」
なので、亭主派の連中も何も言えない。

亭主が失意のまま亡くなり、女房は妾をこき使う。
見かねた者が、内縁の妻として献身的に仕えたのだから、いくらか渡して追い出したらどうかと進言しても、
「法律で決まっているのなら、そのうちそうしますよ、そのうちにね」
と鼻で笑うだけである。
妾は体調を崩し、青い顔をして寝ていることが多くなった。

因果応報なのにモヤモヤする。


499 名前:本当にあった怖い名無し :2012/06/20(水) 21:38:04.94
清張は結構後味悪い
実話とか使うしモヤモヤする

500 名前:本当にあった怖い名無し :2012/06/20(水) 22:10:09.81
平等に扱えないなら妾なんざ作らなきゃいいのに…

501 名前:本当にあった怖い名無し :2012/06/20(水) 22:35:26.47
旧制大学とあるから多分戦前のはなしだろうし
そもそも男の方に妻と妾を平等に扱うとか大事にするとかいう意識がないんじゃないの?
妾はもとより妻の方も道具としか思ってないから平気で追い出せる

502 名前:本当にあった怖い名無し :2012/06/20(水) 22:42:30.47
妾と同レベルの愛情を本妻に注げるのなら
はじめから妾を作らないと思う

 

延命の負債(角川文庫)
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