ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その131 » なくしたものが落ちてくる

977 名前:本当にあった怖い名無し :2012/07/05(木) 05:05:29.26
残り少ないが投下。

古本屋で立ち読み、漫画家の作品集の中の一遍が後味悪い。
だいぶ前に読んだんだけどタイトルが思い出せなくて、
分かる人がいたら教えてください。

主人公の男は20歳くらいで小説を書くのが趣味、
昔からよく物をなくす(なくすのは大概大事にしていたか、気に入った物)。

最近主人公の周りでおかしなことが起こり始めた。
『なくしたものが落ちてくる。』
ある日、主人公が部屋で机に向かっていると、ずっと昔になくしたはずのシャーペンが天井から落ちてきた。
それ以降、カセット、消しゴムなど主人公が今まで失くした様々なものが様々な場所から落ちて来始める。
なくしたはずの本が、行き付けのカフェで友人と談笑中に空から落ちてきたり。

そんな時に、主人公は上記の本が落ちてきたカフェで働いていた一人の女性と関係を持つ。
女性とは元々カフェに行くとよく目が合い、あの店員お前に気があるんじゃねーの?と友人に冷やかされたりしていた。
少なくとも自分に好感を持っているのは確かだったし、主人公は何となく、で女性を抱いてしまう。
しかしいざ事に及ぶと彼女は29歳で処女な事が判明。
驚く主人公に女性は「ずっと好きだったの…」と告げる。

主人公は大した愛情も持たないまま、同情からかずるずるとその女性と付き合い始める。
同時期に初めて書き上げた小説を公募に出してみる。
そういえば、最近物が落ちてこない。
段々母親のように寛容な彼女の態度に嫌気が差し、
小説に真面目に取り組みたいから、と女性に別れ話を切り出すが激しい拒否の上に包丁を持ち出され、
揉みあった末に彼女の首を切ってしまう。
しまった、と思った瞬間には彼女の身体は消えていた。
残ったのは血のついたナイフだけ。


978 名前:本当にあった怖い名無し :2012/07/05(木) 05:08:24.82
番号つけるの忘れたスマソ。
>>977続き

それから彼女が落ちてくるのを待つ主人公の生活が始まる。
いつどこに落ちてくるか分からないから、部屋から出られない。
公募に出した小説の受賞式の電話があったが、部屋から出られないので断った。
部屋にこもりきりのまま何日かが過ぎ、ある日フランスパンが落ちてきた。
お気に入りのパン屋で買ったそれは、買った直後に失くした筈なのに誰かがかじったように欠けている。
まさか。
主人公の脳裏に浮かんでくるのは真っ白い空間で独りフランスパンをかじる彼女の姿だった。

更に時間が過ぎ、今度は十字架のネックレスが落ちてくる。
それは幼少の頃物を無くして泣いていた主人公に、
見知らぬセーラー服のお姉さんがお守りだと言ってくれたものだった。
そしてそのセーラー服のお姉さんこそ、自分がナイフで刺した彼女だと言うことに気付く。
「ずっと好きだったの」その言葉の真の意味を理解し、
次は僕が君を待つ番だ、と主人公は彼女が落ちてくるのを待ち続ける…。

こんな感じ。
耽美系の絵で、表紙もちょっと怖い感じだった気がする。
彼女の生死がはっきりしていないのが気になりすぎてしばらく頭から離れなかった。
(主人公が彼女の首を刺すシーンでは、ざっくりいった訳じゃなくて切り傷の細い線が首を一周してた)
そして彼女が昔あったお姉さんだと分かるまではないがしろに扱ってた癖に、
分かった瞬間「本当は僕も好きだったのに気付けなかっただけなんだ…」ところっと態度を変えた所が後味悪い。
それ絶対思い出補正かかってるよ!って。
何だかんだで彼女もメンヘラストーカーだし。
気付いてなかったら証拠隠滅(?)の為だけに彼女が落ちてくるのを待っていたかと思うと…


後味悪い
(後味悪ければクリック)
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