ホーム » 小説 » 小説/さ行 » サウンド・オブ・サンダー(レイ・ブラッドベリ)

935 名前:本当にあった怖い名無し :2012/08/14(火) 01:02:03.24
レイ・ブラッドベリ「雷の轟くような音」
創元推理文庫と早川文庫で、タイトルが違ったはず。

『恐竜狩りタイムトラベル株式会社/貴方を過去へ安全にお連れします/貴方はただ撃つだけです』
というプレートが掲げられた、タイムトラベル株式会社。
タイムマシンでハンターの一団とガイドをジュラ期に送り、
恐竜を撃ち殺して写真に納める、という小旅行を提供している。

ハンターのエッケルズは係員と、前日の大統領選挙の話に興じている。
ハト派のA氏でよかった、タカ派の軍国主義者B氏が当選していたら、タイムマシンで過去の世界に逃避したいよ。

恐竜狩りの獲物は、調査員が目星をつけた、近いうちに事故死する個体だけ。
事故の前に撃ち殺し、弾丸を回収して写真を撮り、過去に影響を与えないようにおとなしく帰るのだ。
過去に影響を与えずに獲物に安全に近づくため、木の葉の一枚にも触れないように、
反重力物質製の通路を敷設する決まりである。

一行はジュラ期に到着した。
獲物は倒木の下敷きになって死ぬ予定のティラノサウルス・レックスだ。
霧の中から現れた獲物は、あまりにも巨大だった。
怯えたエッケルズは、通路を逸れてジュラ期の泥に倒れ込む。


936 名前: :2012/08/14(火) 01:03:06.07
他のメンバーが獲物を撃ち殺した直後、ガイドの言葉通り、倒木が死体を押し潰す。

百戦錬磨のハンターであるはずのエッケルズはタイムマシンの中で震えていた。
激怒したガイドは、エッケルズ一人で死体から弾丸を回収させた。
ジュラ期の泥に20世紀の靴が踏み込んだのだ、どんな影響があるかわからない。
政府の委員会に報告しなくては。罰金刑で済むといいが。タイムトラベル免許の剥奪なら、会社の存続の危機だ。

一行は現在に帰還した。用心深くあたりを見回すと…
『恐柳狩りタイムトラベル株敷会社/貴方を過古へ安禅にお釣れします/貴方はただ宇つだけです』

出発時と同じ係員がにこやかに出迎える。
「おかえりなさい。いかがでしたか?」
最高だったよ。ところで、昨日の大統領選挙では、誰が当選したかね?
「何言ってんです、鉄人B氏に決まってるじゃないですか。腰抜け野郎のAはくたばれ、ですよ」

エッケルズはジュラ期の泥で汚れた靴の裏を見た。美しい古代の蝶が泥にめり込んで死んでいる。
「なんとかなりませんか。もう一度こいつを生き返らせて、最初からやり直すことはできませんか」

ガイドはエッケルズに銃を向けた。
そして雷の轟くような音が。


940 名前:本当にあった怖い名無し :2012/08/14(火) 07:19:13.38
>>936
見当違いな疑問かもしれないけど
何でガイドは勝手にエッケルズを射殺するの?

945 名前:本当にあった怖い名無し :2012/08/14(火) 12:32:37.33
>>940
大統領選挙の結果を見よ。

 

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