従妹ベット(バルザック)

166本当にあった怖い名無し:2012/12/14(金) 19:21:17.65
バルザック「従妹ベット」の最終章が後味悪い。

ある男爵が、女遊びに血道をあげたせいで身代を潰し妻子にも迷惑をかけまくったが、
80をすぎてやっと人間が丸くなった。
財産の方も、弁護士で代議士の一人息子が頑張ったお陰で立て直した。
また一家で仲良く一緒に暮らすことになったが…

ある夜、ツインベッドで寝ていた男爵夫人が目を覚ますと、隣のベッドに夫がいない。
上階で物音がするので行ってみると、男爵は屋根裏部屋で
不細工な下女(メイドではない。台所の下働き)を熱心に口説いていた。
「家内はもう長くない。お前さえよければ男爵夫人にしてやるぞ」
男爵夫人は悲鳴をあげて倒れた。

男爵夫人は数日後に死んだ。
最後の言葉は
「あたくしが死ねば、あなたはもう自由ですわ。新しい男爵夫人をどうぞお選びなさいませ」

男爵は葬儀の三日後にパリを去った。
11ヶ月後、男爵は不細工な下女と正式に結婚した。
男爵の息子は、
「親は子供の結婚に反対できますが、子供が親の愚行に口を出すわけにはいきませんからな」
と肩を竦めた。

結婚式を描いた当時の挿絵、若さと巨乳だけが取り柄のデブス(まるで乳母役ができそうな)と
よぼよぼの老人、立会人はみなあきれ顔。


167本当にあった怖い名無し:2012/12/14(金) 20:27:07.19
80すぎなら、難しいこと考えず
乳母みたいな若い娘さん(素朴な方が尚よい)と一緒になるのが幸せかもなあ。
教養ある会話とか立ち居振舞いとか社交とかどうでもよさそう。
でも、老人が他界したら若妻さんは財産ももらえず追い出されそう・・・

168 本当にあった怖い名無し:2012/12/14(金) 23:18:29.95
>>166
その話、そこまで?!
オチはないの?!
ひどすぐる…

169 本当にあった怖い名無し:2012/12/14(金) 23:22:18.26
>>167
それが素朴じゃないんだな。
野心だけを武器に上京した、身も心も逞しい田舎娘。
男爵の息子は父親の放蕩にドン引きで、あまり金を与えないようにしてる。
男爵名義の財産はあるけど。

194 本当にあった怖い名無し:2012/12/16(日) 12:22:33.90
>>166に至るまでの、男爵の女性遍歴が後味悪くてモヤモヤする。

貧農の娘を見初めて結婚。
一男一女をもうけて数年は夫人一筋。
数年後、社交界の人妻や高等娼婦に夢中。夫人とはレス。
夫人は泥の中からパリに引き上げてくれたことに感謝して耐える。

初老になってから、遊び仲間(息子の嫁の父)が囲っていた歌手を奪う。
歌手、男爵から由緒正しい公爵に乗り換える。

清純で貞淑で夫に虐げられているはずの人妻に一目惚れするが、実は援交が天職。
(風俗狂いの夫のおかげでレスだが、夫公認で援交している)
人妻は、男爵・例の遊び仲間・本命の美青年・男爵の娘婿を手玉にとる。

破産した男爵、例の歌手にすがる。
歌手、援助を与えてスラム街に潜伏させる。
(知り合いの美少女に「あんたww旦那ほしくない?年寄りだけどww」と持ちかけた)

数年後、男爵は歌手に黙ってもっとひどいスラム街で
14歳の美少女を親から買い取って同棲するという畜生道に堕ちる。
(毒母が女衒に売るつもりだった。空気父はさすがに止めた。男爵は恩人)

ボランティアでスラム街を訪れた男爵夫人に見つかり、連れ戻されたのに前述の下女と駆け落ちエンド。


195 本当にあった怖い名無し:2012/12/16(日) 15:23:15.17
我が人生に悔いなし!って感じだねw>男爵
欲望に忠実すぎw

 

従妹ベット〈上〉 (新潮文庫)(全2巻)
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従妹ベット 上 (バルザック「人間喜劇」セレクション)(全2巻)
従妹ベット 上 (バルザック「人間喜劇」セレクション)(全2巻)