ラジオのディスクジョッキー

887本当にあった怖い名無し:2013/02/15(金) 21:12:55.00
道徳の教科書に乗っていた話。

語り手の友人で同級生のAは
ラジオ番組で手紙を読んでもらいたくて毎日のように投稿を続けていた。
しかし、聴取者はAだけではないためなかなか読んでもらえない。
そこで、Aは思いついた。
「重い病気(確か心臓病かなんか)にかかっている友人の為に曲をリクエストします
 週に一度、何度でもいいです。この曲をかけてください」
という嘘の手紙を送ることにしたのである。
んで、採用。喜びに沸くA達。

しかし、やがてAは罪悪感を覚えるようになる。
A達は直接、ラジオ局に向かいそのラジオ番組のディスクジョッキーに謝りに行くことになった。
とはいえ、中学生で一般人のA達はなかなか通してもらえない。
近くを通りかかったお偉いさんの裁量で収録室に向かうA達。
収録室。ディスクジョッキー本人の声はすれど姿は見えない。
どういうことなのか、と疑問符を浮かべるA達にお偉いさんは言った。

「そのディスクジョッキーは先ごろ亡くなった」

その後こう続けた。これまでの放送は病室での収録であったこと
そして、明日が最終回で件のリクエスト曲が流される、ということ。
永遠に謝る機会を失ったAは悲しみと後悔の念に駆られながら友人達とともにラジオ局を後にした。


922本当にあった怖い名無し:2013/02/17(日) 14:01:25.12
>>887
それドラマで見た。
オムニバスの中の一話だった。
あらすじは同じだけど、その後が語られている。

数十年後、Aは著名なディスクジョッキーになり、件のラジオ局を訪れる。
そこのスタッフはAを収録室に案内しながら
「あなたのような有名なディスクジョッキーに来て頂けるなんて光栄です」
Aは収録室の椅子を見つめて呟く。
「かつて、ここにもっと偉大なディスクジョッキーが座っていたんだ」
そして放送がスタート。
Aはそれまで誰にも語った事の無かった、少年時代の過ちを静かに語り始めた。

Aが亡きDJの遺志を継いでいる辺りに少し救いがあるかなと。