ホーム » 小説 » 小説/さ行 » 最後の花束(乃南アサ)

441/4:2013/10/16(水) 12:07:01.26
女流ミステリ作家の短編

「私」は小さな花屋を経営している平凡な女。
最近恋人からプロポーズされ、快諾した。

ある日小包が届いた。
中身は『素敵なあなたに』とメッセージカードがついた、趣味の悪いカフスボタン。
婚約者に訊ねてみたが、差出人にもカードの筆跡にも心当たりがないと首をかしげる。
常連客のA子、「私」よりおそらく年上の、落ちついた優しい女性に打ち明けてみると、
どこかでブスが僻んでるんじゃないの?気にする事ないわよ、と励ましてくれた。

ここで視点が変わる。
「僕」は両親がなく、祖母に育てられていたが15歳で家出し、
年齢をごまかして夜の街で働いている。


452/4:2013/10/16(水) 12:09:05.70
バーのボーイになった「僕」は喫茶店ウェイトレスのB子と親しくなり、
彼女のアパートにも上がるようになったが、肉体関係はない。
姉弟か親友のように一緒にいるだけで満足だった。
B子は「僕」の理想の女性だったので。

ある日同僚のDQNに、親友の俺に彼女を紹介しろ、と押し切られて
二人でB子のアパートに行った。
タバコを買いに行かされたか何かで「僕」が外に出て戻って来ると、
B子をレイプしようとしたDQNは反撃で殺され、
B子は抵抗した時にヤカンの熱湯を顔に被って苦しんでいた。
B子の正当防衛で片がついたが、
警察は「僕」に、お前が彼女に火傷を負わせたようなもんだよ、と言った。


46 3/4:2013/10/16(水) 12:13:16.84
「僕」が逃げるように帰郷してまもなく、
「何をするにしても百回考えてからにしなさいよ」
と言い残して祖母が死んだ。

地上げ屋が祖母の駄菓子屋の土地を狙っていたが、
「僕」は、店を畳んだら祖母が悲しみます(チラッ)と断った。
でも結局土地を処分し、「僕」は百回どころか百万回考えた
ある計画のために東京に戻った。

再び「私」視点。
偽名の小包はあれからも何度か届いた。
『あなたにはこれがお似合い』『あなたなんかこれで十分』
カードの文面は変わり、中身もオモチャのように安っぽいベルトや財布に変わった。

結婚式当日、花嫁控え室にやって来たA子は「私」の顔に酸をかけた。


47 4/4:2013/10/16(水) 12:15:32.82
駆けつけた婚約者にA子は叫んだ。
「どこに目をつけてるのよ、こいつニューハーフなのよ!」
そして昼でもかけている濃いサングラスを取り、前髪を上げると、
額をケロイドで覆われていたがあの時より大人になったB子の顔があった。
「あんたのせいで私はレイプされる所だった…何度手術してもケロイドは治らなかった」
「男でもない女でもない、あんたにはその醜い顔がお似合いよ!」

(私…僕は、普通の女になりたかった…水商売のオカマじゃなく普通の女に)
(僕…私は、地道に働いて、愛する人と結婚して…平凡な幸せな女になりたかった)
のたうち回る「私=僕」を見下ろして、A子=B子は泣きながら笑った。


51 本当にあった怖い名無し:2013/10/16(水) 14:32:12.62
A=B子に同情してしまうけど私=僕にはできないなあ
ざまあとも思わないけど

先輩を断り切れなかった時点であれだけど、その後も
故郷に逃げずにB子に償っていく道だって選べたのに放置とか
気が弱い奴だから警官に罪突き付けられて逃げちゃったんだろうな
もし警官に言われなかったらそのままB子と一緒にいたのかも


52 本当にあった怖い名無し:2013/10/16(水) 14:37:43.68
そう言われるだろうとは思ったが
僕=私でニューハーフでした!
とか、私はB子に全く気がつかなかったの?
とか、まぁ確かにまとめだけ見ると思ってしまうよ
でも個人的な感覚だと1人2役に女装とかニューハーフって安直だなぁと思う

58 本当にあった怖い名無し:2013/10/16(水) 16:20:34.11
>>44
なんでB子と恋仲にならなかったんだと思ったら
性同一性障害だったのね

76 本当にあった怖い名無し:2013/10/17(木) 19:26:43.56
>>44
これ、読んだことあるけど作家名は挙げないほうがいいかな。
あえてネタバレ配慮してボカしてるのかもしれないし。

あの作家は文章うまいからそれなりに読み応えあった。
ただ、このオカマが根本的に性格悪いんだよ。
本筋と無関係だけど、お店の従業員の娘に対する思いとか読んでも、
自分自身しか愛してない感じのクズって印象。

 

花盗人 (新潮文庫)
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