芥のごとく(池井戸潤)

208本当にあった怖い名無し:2013/11/24(日) 21:40:50.36
池井戸潤の短編『芥のごとく』

主人公は新人の銀行員・山田。
融資担当になり、土屋鉄商という会社を受け持つことになる。
土屋鉄商は女社長が切り盛りする小さな会社で、資金繰りもギリギリの状態だったが、
山田は「絶対に救ってみせる」と意気込む。

周囲の冷ややかな視線にも負けず、
山田は女社長と何度も話をして信頼関係を築き、
土屋鉄商は彼女の人生そのものだと知る。
そして、彼女には子供がいなかったのだが姪が経営学を学んでおり、
いつかは会社を継がせたいと思っていることもわかり、
ますます山田は熱意を傾けていく。


209本当にあった怖い名無し:2013/11/24(日) 21:43:00.34
ところがある月末、土屋鉄商へ入金の催促をした際に
女社長が持ってきた手形が無効とわかり、不渡りの危機に陥る。
それを知った女社長は銀行を飛び出し、何とか時間ギリギリで「現金」を持ってくる。

驚きつつもそれを納めた山田だったが、
冷静に考えると街金に手を出したのは明らかだった。


210 本当にあった怖い名無し:2013/11/24(日) 21:46:04.56
案の定、その後女社長とは連絡がつきにくくなり、
とうとうその次の月末の朝連絡できたのを最後に音信不通となる。
慌てて上司とともに土屋鉄商まで向かった山田。
しかしそこはもぬけの殻となっていた・・・。

己の無力を嘆く山田を上司が慰めるエンド。

これが現実なのかもしれないが、
女社長もその会社を継ぐはずだった姪も人生狂わされた感じで何かなあ。


211 本当にあった怖い名無し:2013/11/24(日) 21:50:18.99
>>210
山田悪くなくね?

212 本当にあった怖い名無し:2013/11/24(日) 21:56:17.92
>>211
ちょっと語弊があった。
「社会に」人生狂わされたっていったら伝わるかなぁ。
ちなみに山田は「深入りするな」って上司に言われている。

銀行ってのはかくも非情なところらしい。

 

かばん屋の相続 (文春文庫)
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