60年前の新生児取り違え、産院に3800万円賠償命令

Ａ家庭とＢ家庭がある
Ａ家庭は長男の出産を、Ｂ家庭では三男の出産をした。
この二人が産院で入れ違った

そこそこの月日が流れ、Ａ家庭では母が長男に対し違和感を覚えていた
長男が自分の子と思えないのだと、その後に生まれた自分の次男～四男に語っていたそうだ
その辺りの空気を察したのかどうか、Ａ長男は介護をきっかけに親と折り合いが悪くなり、
とうとうＡ父が亡くなったあたりでＤＮＡ鑑定に踏み切ったというから
違和感はほとんど確信だったんだろう
結果は当然、Ａ長男は赤の他人だった。母とも兄弟とも血縁関係がなかった

そしてＡ家庭では取り違えられたと思われる本物の長男探しを始める
裁判や調査会社の調査を経て、本物の長男はＢ家庭の三男だったと判明
ＤＮＡ鑑定の結果をもとに戸籍が訂正されたが、この間にＡ家の母も亡くなってしまっている

今日のニュースでその本物の長男が記者会見に臨んでいた
本来ならＡ家庭で育っていたはずの長男は、育ての親であるＢ家庭のことを好意的に語っていた
母や兄は自分に良くしてくれたと語り、これからも尽くしていきたいといったようなことを言っていた
Ａ家庭が捜しに来るまで、自分の出生に何の疑いも抱いていなかったようなので、
本気でＢ家庭に馴染んでいたのだろう

Ａ家庭は裕福なようなのだが、
前述のように母親が彼に対して早い段階で違和感を覚えており
（しかも正当な理由のある違和感だったと証明されてしまった）
Ａ家庭での生活が居心地が良かったとは思えない

しかも父親の死を切っ掛けにＤＮＡ鑑定に踏み切ったのは、
相続が念頭にあったからではないかと思われる
そして戸籍が本来あるべき形に訂正されているので、Ａ家庭の遺産相続は、
Ｂ家庭で育った男性と、Ａ家庭の次男、三男、四男が相続するのであろう
Ａ家庭で育った男性は、Ｂ家庭の遺産相続権はあるが、
そもそもＢ家庭の方はそれほど裕福ではないそうだ
Ａ家庭の遺産相続も、Ｂ家庭での母や兄の愛情も、
全部Ｂ家庭で育った男性が持っていってしまうということになる

…かなり、やりきれないのではないだろうか

A家庭の母親が亡くなったあとに残った父親の自宅介護を引き受ける約束で
長男が母親の財産の殆どを継いだのに
父親を介護施設に入れようとして弟たちと揉めた

その後父親の介護は弟たちがやってたけど
父親が亡くなって相続問題再勃発で裁判沙汰に発展
その時弟たちが母親が生前語った違和感発言もあって
長男と自分たちのDNA鑑定をしたって流れだったって何処かで読んだ

ちなみに裁判では長男はA家両親の実子ではないと証明されたけど
結局財産は弟たちとを分け合う判決になったとか

Bさんは生活保護の母子家庭育ちで、大学に行けずトラックの運転手になったんだよね。
BさんがA両親の写真を見て泣いたって弁護士が行ってた。
Aさんは親の介護をばっくれたらしいけど
「うちの子じゃない」扱いが当たり前だったら歪むのも当たり前だ。

「Aさんの事は恨んでない。彼も被害者」的な事を言ってたけど
「なんで俺はこんな貧乏くじひかされたんだ」とは思ったんじゃないか
と下衆な勘ぐりをする俺はひねくれているのか

A家の遺産を相続できるのならちょっとは救われるかな