ショートショートの広場の初期作品

1921/2:2014/02/01(土) 01:59:09.30
星新一選・ショートショートの広場の初期作品だと思うがうろ覚え。

最終戦争後の荒廃した地球。A氏は私設動物園を見に行った。
園長は不潔な小男で、A氏が入場料がわりに差し出したラディッシュに目を輝かせて、
でも疑わしげにじろじろ見る。
「こいつは本当に汚染されてないんですかい?」
「何を言う、私はこれを食べて育ったのだよ」
「それにしちゃ片足が短すぎるようですがね。
 まあいい、贅沢は言えません。いただいておきましょう」

動物園といっても天幕の中に覆いの掛かった檻やカゴが置いてあるだけ。
小男は自慢気に覆いを持ち上げ、中身を見せる。
「エーこいつは犬。お次は猫でござい」


1932/2:2014/02/01(土) 02:02:36.20
ありふれた、しかも痩せこけたみすぼらしい動物を見せられてA氏は抗議する。
友達から聞いたが隣町のある男は本物の馬を所有しているそうだ、
と言うA氏を小男はせせら笑う。
「旦那もお友達も、その馬とやらをご覧になった事があるんですかい」

小男が大きめの檻の覆いを持ち上げると、中には痩せこけた裸の少年がいた。
けしからん人権侵害だ、と憤るA氏を宥め、
小男は棒で少年を小突いて背中をこちらに向けさせる。
少年の背中を見たA氏は、ただの奇形じゃないか今時珍しくもない、と憤慨する。
「旦那、誤解しなすっちゃ困ります。
 こいつはエート、そうそう、確かテンシって言うんでさぁ!」