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472 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/12/11 09:18
新井素子の「今はもういないあたしへ…」ってガイシュツ?
(スレ4~6が見れなくてわからないんだけど)
中学時代読んで、あまりの後味悪さに吐いた……

477 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/12/11 15:44
>>472さんお願いします。
手に取ったものの、パラパラ眺めた時点でヤバそうだったので
そのまま棚に戻したような記憶がある。

478 名前:472 投稿日:02/12/11 19:02
それじゃ、ネタバレこみで解説します。
細かいところが違うかもしれませんが、ご容赦を。

主人公の享子は交通事故にあい、意識を失います。
気がつくと彼女は、死後の世界と思わしき葦の川原にいました。
大いなる存在である「あの人」が享子を迎えに来て、橋へといざないます。
橋には亡くなった祖母がいて、享子を背負って川向こうへと歩き出しました。
満ち足りた、安らかな気持ちになる享子。
しかし、突然強い力で髪を引っ張られ、祖母から離されてしまいます。
祖母の背には享子とは別の享子が背負われ、川向こうへと連れられていきました。

享子は病室で目覚めます。話によると、事故から半年もの間、眠っていたとの事でした。
両親も婚約者の義生(事故が無ければ3週間後には結婚する予定でした)も喜び、
享子も彼らのために元気になろうとします。
しかし、享子は周囲に違和感を感じ、また毎晩、夢を見るようになりました。
頭を切られて脳を摘出される夢や、計器類がならぶ部屋を見ている夢などです。
それらは夢というより「記憶」というべきリアルなものでした。
あたしはあたしじゃないかもしれない。あたしは誰なのだろう。
思い悩んだ享子は、ついに「自分はクローン人間である」という結論を導き出します。
つまり、クローン培養された体に、今までの自分の脳が移植されたものという事です。
そして、自分が生き返るために、クローンが一人死んだ事を認識します。
婚約者の義生は、そんな彼女にも優しく接しますが、
享子は以前のような気持ちで、彼に向かう事ができなくなっていました。


479 名前:472 投稿日:02/12/11 19:03
そして享子は、病院の地下深くに侵入します。そこには何百体ものクローン人間がいました。
享子はその場にいた職員をなじります。揉み合いになり、
職員は倒れた拍子に培養器のひとつを壊してしまいます。
培養器に入っていた少女は、土気色になって死亡しました。
罪悪感と絶望に、享子はガラスの破片で自身を切りつけ、自殺します。
もし生まれ変われたら、また義生に会いたい、と思いながら。

享子はまた、葦の川原に来ました。
しかし、いくら待っても「あの人」も、祖母も迎えにきません。
享子の代わりに、クローンの享子が川向こうへ行ってしまったからでしょう。
何ヶ月歩き続けても、橋はいっこうに近くなりません。誰も享子を迎えにきません。
彼女がその場所で、永遠にひとりでいつづける事を示唆して、物語は終わります。


482 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/12/11 23:08
>>478-479
なるほど、吐くのも分かる気がする。
筋自体もさることながら、「祖母が河原から川向こうに背負っていく」
という日本的描写がたまらなく後味悪ポイント高いな・・・

 

今はもういないあたしへ… (ハヤカワ文庫JA)
今はもういないあたしへ…
(ハヤカワ文庫JA)


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