ホーム » 小説 » 小説/ら行 » 闖入者(安部公房)

59 名前:闖入者 投稿日:04/06/29 17:53
ある日の深夜。kのアパートに何者かが訪ねてきた。
最初は警戒していたが物腰は穏やかだったので、ドアを開けてやった。
するとそこには老紳士とその婦人、老婆と2人の青年と4人の子供がいた。
彼らはさも、当たり前のようにあがりこみ、夜も遅いからと言って寝てしまった。

次の日の朝、老紳士は当たり前のようにkに朝食の支度を命令する。
kが「何でそんなことしなけりゃならないんだ。出て行ってくれ」と抗議をすると
老紳士は呆れて言った。「しょうがない、それなら会議を開こう。司会は誰にするか」
kが何か言おうとする前に子供たちが老紳士を司会にしてしまった。
老紳士が、「それならkくんが朝食を作らねばならないかどうか、多数決をとろうじゃないか。
kくんが朝食を作るべきだと思うものは手を上げてくれ」というと他の者は皆、手を上げた。
「そういうことだ、つくってくれたまえkくん」老紳士は言うが、kはもちろん納得がいかなくて
抗議するが、老紳士は「多数決で決めたことだ。民主主義には従いたまえ」と言って取り合わない。
それでも抗議するkに腹を立て、「このファシストが。しょうがないが民主主義に従わないと
言うのなら、武力で訴えるしかないな」と言うと青年2人と老紳士でkを袋叩きにする。

その後も事あるごとにkを奴隷のようにこき使い、逆らうと同じことをした。
kは給料も彼女も奪われてしまう。kは法で裁いてもらおうと交番に行き事情を話す。
しかし警官は「そういう事件は扱いにくい。彼らが君の知り合いだと言えば否定できないしね」
といい、何もしてくれない。
そのうちkは屋根裏部屋に閉じ込められ自由に外出できなくなってしまった。もちろん会社には監視付き。
日に日にkは疲労していき、やがて首を吊って自殺してしまう。


77 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/06/30 02:35
安部公房の戯曲「友達」

78 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/06/30 07:31
安部公房か。じゃ、日本の現状の事を言ってるんだろうな。
ちょうど学生運動や日本赤軍が暴れていた時代だから、
そういったモノの本質を突いていたんだろうね。

81 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/06/30 16:12
>>77
「闖入者」は「友達」の原形になった短編だよ。

 

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