ホーム » 小説 » 小説/あ行 » アイのメモリー(乙一)

421 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/03/28(月) 20:50:24
何か既出かどうか調べるのマンドクサイから書いてみます。
「暗黒童話」より”アイのメモリー”
ある所に一羽の鴉がいた。その鴉は映画館のそばにある巣で育ったので人語を理解し喋る事ができた。
暇なので誰かと喋りたいが人間と喋れるわけも無くいつも退屈していた。
そんなある日、空を飛んでいるとふと女の子が目に入った。暇なので脅かしてやろうと声をかけた。
「こんにちわお嬢さん」すると女の子は「こんにちわ、あなたは誰?」と普通に声を返してきた・
『おかしいな、確かにこの子は俺を見ているはずだが・・・』しかし鴉はすぐに分かった。
その女の子の目があるところはただ穴が空いているだけだったからだ。
その子の部屋に入り話を聞くとその子は事故で目にガラスが入り眼球を取らなければならなかったらしい。
鴉はしばらく話をして帰った。

422 名前:続き 投稿日:2005/03/28(月) 20:59:50
鴉はそれからもその子の部屋に行き映画の作り話をした。
女の子は鴉の正体を知りたがったが
鴉は自分が鳥だと気付かれると女の子が驚くと思って正体を明かさない。
一度鴉に触れようとしたが「私は外国に行った時に伝染病に罹ってしまった、私に触れると
しゃっくりが止まりませんよ」と嘘を言って帰った。
ある日女の子が「夢の中も暗くなってきた」と嘆いたのを聞き、
鴉はもう一度女の子に光を見せてあげようと思いパン屋の子供の目をくり抜く(!)
そして女の子に「プレゼントがある」とその目を渡して目に入れる様に言った。
すると次の日、女の子が夢の中で素晴らしい風景を見たと喜んで話す。プレゼントされた
目玉は大事にビンに入れてベットの下に隠しておいた。鴉は女の子に喜んで貰おうと町中に飛び
目玉を女の子にプレゼントし続けた。

425 名前:続き 終り 投稿日:2005/03/28(月) 21:17:23
しかし、危険な鴉の噂はたちまち広まり町を飛ぶ鴉はどんな鴉であろうと撃ち落された。
鴉は町の人に気をつけて目玉を取り続けた。何度も町の住人に襲われるたびにぼろぼろに
なっていく鴉。
ある日女の子が手術をうけて目が見れるようになると喜んで話す。
鴉は目が見える前に去ろうと思い最後に目玉をプレゼントしようとするがなかなか取れない。
鴉が悲しんでいると墓地で死人を埋めようとしていた。
鴉は言葉を巧みに使い人をおびき寄せて死人から目玉を取った。
その死人は女性であちこちボロボロで片方の眼球は潰れていた。鴉はそんなことに気にも止めず目玉を持って行く。
女の子に目玉をプレゼントし今日でプレゼントを渡せるのが最後だと告げる。
女の子は悲しがりながらプレゼントを受け取る。鴉は思い切って正体を打ち明けようと思ったその時女の子は
さっそくプレゼントされた目玉を目のあった所に入れていた。

突然女の子が苦しみだし、顔を引っかき血だらけになり、手足をバタつかせ部屋を苦しそうに転がり始めた。
ベットの下のビンに当たり中の目玉が部屋一面に転がる。腐り始めているもの・まだ新しいものなどが部屋中に広がる。
しばらくして女の子は動きを止める、鴉は恐る恐る胸に顔をつけてみたがもう心臓は止まっていた。
鴉が取ってきた目玉は強姦に襲われて死んだ女性の死体だった。
知らずにつけた女の子は死ぬ間際に見た恐ろしい痛みと恐怖を目を通じて見てしまったのだった・・・。
女の子の母親が病院に行く時間のため女の子の部屋を空けると部屋一面に目玉が散らばっていて
女の子は倒れ、鴉が胸に顔をつけて冷たくなっていた・・・。
”アイのメモリー”って書いてあるから最近及川光博がカバー曲で出した歌のことがうかんだので見てみれば・・・
後味悪い所か欝になりました・・・。

 

暗黒童話 (集英社文庫)
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