ホーム » 小説 » 小説/さ行 » 召集令状(小松左京)

513 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/07/01(金) 02:26:05
小松左京「召集令状」

舞台は戦後の日本。
日本中の成人男性の元に、戦時中使われていた「赤紙」が届くようになる。
赤紙を受け取った青年は、ガチャリというサーベルの音と共に例外なく失踪する。
どうやら「別の世界」で戦争をしていて、そこに兵士として送られているらしい。
その証拠に「戦死」した青年の遺族の元には「戦死公報」が送られてくるようになる。
向こうの世界での戦争は激しくなっているようであり、
やがて赤紙は十代の少年や適齢以上の男性、そして弱者にもとどくようになる。
最初抵抗していた人たちもついには諦め、世間の雰囲気は戦時中のようになっていく。

そんな中、同じく赤紙を受け取った語り手には或る一つの心当たりがあった。
それは精神病院に入院している自分の父親が以前発したこんな一言、
「今の若い奴らに召集令状がくればいい!」
実際、男は父の言ったことが現実化されるのを何度か見ていた。
今回のことも父が起していると感じた男は病院へ行き、危篤状態の父を説得しようと言葉をつくす。
父の最期の言葉はこうだった。
「天皇陛下万歳!」
男の背後でガチャリと佩剣の音がした


515 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/07/01(金) 03:06:54
そう言や小松左京も、精神状態悪そーな短編ばかりの時期があったなー。
この不気味にゆがんだ、一種異様な味わいって、昭和の作品にしかないかもな。
あー、この後味悪さ、懐かしい。

 

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