妖怪稚児地蔵(魔夜峰央)

298 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/07/12(火) 17:48:30
魔夜峰央が初期にかいてた短編。「みがわり地蔵」だったかな?細かいトコはウロ。

主人公は都会から田舎に遊びに来た女子高校で、田舎には親戚の小さな少女がいる。
その少女は、どこからか自分くらいの年齢の子が助けを呼ぶ声が聞こえる、と主人公に話す。
調べていくと、それは村はずれにある小さな石の像から聞こえてきていた。
ただし、聞こえるのはその少女だけ。他の村人や、主人公には何もわからない。
その像には伝説があった。昔、村を襲って人を喰っていた妖怪の母子がいたという。
徳の高い坊さんのお祈りで母親は逃げたが、娘の方は逃げ遅れて石にされてしまった。
石像は、今でも元にもどって母親を捜しにいきたくて泣くのだという。
主人公は、母を思って泣く妖怪の娘に同情。親戚の少女は何かの理由で心が通じたのだから、
助けられるのはきっと彼女だけ、と思い、苦しんでいる娘を助けてあげるように勧める。
で、ある夜少女は、ひとり石像の元へ。心配する叔父さん(少女の父親)に、主人公はわけを話す。
何てことを、と激怒する叔父。「その伝説が本当なら、それは人間を喰う妖怪の娘なんだぞ!」
言われて、はっと気づく主人公。あわてて、叔父とともに村はずれへ。
石像に向かう主人公は、漆黒の闇の中に一瞬、木立の中を駆け抜けていく
古風な着物の小さな女の子の姿を見た。その姿はすぐに消えてしまった。
石像のあった場所に着いた二人は、絶句。とりかえしの着かないことが起きていた。
泣き崩れる主人公。
「そんな、助けるってこういう事だったの? そんな…。」そこで二人が見たものは、
両手を握りしめ、大きく口を開け、恐怖にひきつった姿のまま、石像になっている少女だった。

絵柄は、怪奇ものを描く時の、ベタの多い魔夜タッチ。
都会から来た、認識の甘い女子高生の軽薄さが悲劇の源。
最後の石になった少女の大ゴマに、意味もなく「キャアアアアア!」
みたいな描き文字がカブってて、映画みたいで良かったです。


299 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/07/12(火) 18:46:46
>>298
ああそれ持ってる
ラスト「待っていたのは呪いの身代わり。哀れ石になってしまった美子」
ってなるんだよな…