ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その29B » 海洋深層水

842 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/07/21(木) 22:22:13
「コワイ彼」でひとつ。これも少女漫画。

主人公は生まれつき皮膚が弱く、全身ひび割れや腫れ物だらけの、可哀想な娘。
最近は肌に良いというので海洋深層水にハマっている(飲んだり風呂に入れたりする)。
ある日、身なりの良い紳士の車にぶつかりそうになり、知り合いになる。
紳士は彼女の病気を知ると、海で働く知人から、普通ではとても入手できないような海底深くの海水を取り寄せ、
彼女に貢ぐようになる。奇跡のように、どんどん良くなる彼女の皮膚。
全快してみると、彼女はとても美しい人であった。紳士は頻繁に彼女をデートに誘い、
彼女も感謝のあかしに快くつき合う。紳士は美食家で、高価な変わった料理店にばかり連れて行く。
ある時、慣れない外歩きのせいか、日ざしの下でめまいを起こした彼女は紳士の家へ。
彼女は、紳士の家の地下へ連れて行かれる。そこは、一面水槽の、水族館のような造りだった。
しかもそこには、見たこともない深海魚がいっぱい。趣味のため、水質と水圧を調整して紳士が飼っているのだ。
紳士は、人間にも原始の海に回帰する力があるという。生来その資質があり敏感な人ならば、太古の姿にも戻れる。
そう、例えば、原始から変わらない深みの海水の飲むなどして、身体の水分を刺激すれば。
彼女は、またといない人材だという。紳士は、彼女の指に水掻きができかけているのを見せる。
もう逆行は進んでいる。だから歩行が困難になり、日差しが苦手になってきている。
このままここにいれば良い。そうすればいずれ……。
逃げだそうとする彼女。そんな風にして、人を観賞して楽しむなんてあまりに酷い。
と、笑い出す紳士。「もしかして冗談?」とホッとする彼女。だが紳士はにこやかに言った。
「私の趣味をお忘れですか?観賞などではありませんよ」そうだった。戦慄に包まれる彼女。
紳士はひとこと、「喰うんだよ…」


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