エコエコアザラク(古賀新一)

799 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/08/08(月) 19:19:39
古賀新一「エコエコアザラク」シリーズの一編から。

ヤクザの組から大金を持ち逃げし、殺し屋に狙われる青年。
逃走中、気まぐれに街角の占い師(シリーズの主役で魔力を持つ少女)に見てもらうと、
誰かの命を助けると、自分も逃げ延びられるという。
直後、会社がつぶれ借金で首が回らず家族も逃げ、飛び降り自殺をしようとしている商人と遭遇。
聞くと、自分の盗んだ全額をやれば、彼は死なずにすむらしい。
迷いに迷ったあげく、金を全部やってしまう青年。感謝はされるが、もうヤケクソ。
公園でねそべって後悔しつつ、ふざけて落ち葉に「エイッ」とか言ってみると、
なぜか落ち葉が全部お札に!! 夢ではない。青年はその日から贅沢三昧。
良いマンションに住み贅沢なものを食べ、あれから殺し屋も現れずゴキゲン。
そんなある日、青年は車道でひき逃げされた男を見つけ、助けた。
重傷だったが手術も成功したらしい。機嫌良くしていると、いつぞやの占い師が。
「私は2回も人助けをしろとは言わなかったわ」「何だって?」
その日、青年は、ひき逃げされた男の訪問を受けた。もうすっかり良いらしい。
ところが、男は青年に銃口を向けた。彼こそ、組に雇われた殺し屋だったのだ。
「あなたにはお世話になり心苦しいのですが、ご存知のようにこの商売は
信用が第一でして……」逃げる間もなく、無惨にも打ち抜かれる青年。
倒れながら、青年の目に今日の新聞の記事が見えた。
この男をひき逃げした犯人が逮捕されたという記事だ。
そこには、青年が以前、自殺から救ってやった商人の写真が載っていた。
商人は、殺し屋を轢いてしまう事で、青年に偶然、恩を返していた。
そういう運命だったのだ。全てを理解した青年。自分が余計なことをしなければ…。
遠ざかる意識の中で、青年は占い師のつぶやく悪魔の呪文を聞いたのだった。


802 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/08/08(月) 20:48:49
>799
2回も助けろとは云々のとこで、喪黒っぽい不条理系かと思ったら
ちゃんと理由があったのか。面白かった。

 

エコエコアザラク 1 (少年チャンピオン・コミックス)(全19巻)
エコエコアザラク 1
(少年チャンピオン・コミックス)(全19巻)
エコエコアザラク 全19巻完結(ホラーコミックススペシャル)
エコエコアザラク
全19巻完結
(ホラーコミックススペシャル)