ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その31 » 夏休みの思い出

9 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/08/11(木) 22:03:59
夏休みの頃になると思い出す事がある。
小二の頃、家の近所を渡り歩く白いノラ猫がいた。
白と言うのは強いもので、同じノラでも他の猫より印象が良いらしく、
人んちの庭に入ってもあまり嫌われる事なく、町内を好き勝手に歩いていた。
それがある時、ぱたっと姿を見せなくなった。
しばらくして、3本隣りの路地の家と家の隙間の道で死んでいた事を聞かされた。もう4~5日前という。
気になって友だちと、死体を見つけた人に、どんなだったか聞いてみた。
ただ、手足を伸ばして、眠るように死んでいたという。それは良かったのだが、
そこの奥さんは保健所に電話したところ、死骸処理には、
通報した人が2万円払う義務があると言われ、断ったという。
夏場なので庭に埋めるのもイヤだし、結局ダンボールに詰めて、
バレないように他の生ゴミと混ぜて出してしまったという。
町の皆が飼い猫のように思っている、という子供の幻想はうち砕かれ、
自分と友だちは、暗い気持ちでそのゴミ捨て場まで行き、しばらく黙って立っていた。
せめてもの心づくしに、そのゴミ捨て場の脇にクローバーと野花をそなえ、
何だかどうにもできないけどごめんなさい、とお祈りした。
急に身近な現実のつきつけられた、世間知らずの子供特有の後味悪さだった。
暑くてセミの声が大きくて、空青くて、絵に描いたような夏休みの日の思い出だ。

後味悪い
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