旅先で見殺し

95 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/11/22(火) 11:19:33
それは今から20年ほど前、まだネットなんてSFだったころの話。
今と違って情報収集がままならないので、海外個人旅行でプチ冒険気分が味わえた時代だった。
(地球の歩き方が刊行開始された頃といえば雰囲気のご想像がつきやすいかと)

家族で夏休みにロサンゼルスのはずれの遊園地におでかけ。
そこは絶叫マシン系を多く置いてることでよくガイドブックに紹介されていたが
ダウンタウンへの足となる路線バスの本数が無茶苦茶少ないことまではあまり解説されていなかった。
で、自分たちは路線バスの時間を気にせずめいっぱい遊べるように、
ダウンタウン出発のホテルへの送迎つき現地バスツアーに参加して行った。

一日遊んで日が傾く頃が迎えのバスのお時間。
遊園地の駐車場でバスを待っていると、
行きにはいなかった日本人女子大生と思しき三人組がいつの間にか混ざってる。
三人組が口々に言うには「路線バスで来た」「ふと気がついたら帰りのバスがもうない」
「でも駐車場にはバスを待ってる日本人がいっぱいいる」
「自分たちも日本人だし一緒に乗せてもらえるはず!」
もちろん契約社会アメリカに生きる迎えのバスの運転手兼ガイドが三人組をバスに乗せることはない。
米語で事情を説明して金を握らせれば運転手とて考えが変わったかもしれないが
あいにく三人組の誰一人として米語を話せないようで、
ただ無理に乗ろうとして運転手を怒らせるばかり。
運転手の機嫌があまりにも悪くなったので、とりなしてやる人もなし。
半べそをかく三人組を残してバスは夕暮れのダウンタウンへと出発した・・・。

当時リアル工房だったんで気にしてなかったんだけど、
夏のロスの夕暮れって夜八時か九時くらいだったんじゃないかと夕べ気がついた。
そんな時間だと郊外で言葉がわからない女子三人組じゃタクシーだってあんまり安全じゃなかったはず。
三人組はちゃんとおうちに帰れたのか?
・・・もう確かめようもないので思い出してほんと後味悪い。


103 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/11/22(火) 12:57:10
>>95
ちょww そこまで分かってたんなら助けてやればよかったのに…
見過ごした自分自身にも後味悪くなってる訳ね。