悪魔の花嫁/耳を切る女(あしべゆうほ)

140 名前:1/2 投稿日:2006/03/06(月) 16:24:23
「耳を切る女」
あしべゆうほ作「悪魔の花嫁」より抜粋

主人公の先輩のA(女)と動物学者のB(男)は将来を誓った親密な関係。
ある日、Aの誕生日パーティで煙草を吸おうとした時に手持ちのマッチが無くて困っていた。
(Bはライターの火では煙草が吸えない)
今日Aが雇ったばかりのメイドのCがそれを知ってるかのようにマッチを差し出す。
それをBは今日会った気がしないと好印象を持つ。
Bの態度にAは機嫌が悪くなりそっぽを向くとBは誕生日プレゼントのイヤリングを渡す。
気に入ったAは下ろしていた長い髪をイヤリングがよく見えるよう結びに化粧室へ。
Aが髪の毛を結び直していると化粧室に置いてあった花の水の取替えに来る。
丁度良いから手伝って欲しいとCに頼み、CはAの髪を整える。
髪の毛が整うとCは仕上げにヘアスプレーでAの髪を固める。
その時、わざとCはAの目にヘアスプレーを掛けて申し訳ございませんと謝る。
Aは目を押さえたまま向こうへ行って。とCを追い払う。
押さえた手の向こうで手探りでイヤリングを探すと無くなっている。
Cが取ったのだと確信したAは急いでCの元へ駆け寄る。


141 名前:2/2 投稿日:2006/03/06(月) 16:24:55
少し口論が続いた後Cは
「こんな大勢の人の前で泥棒呼ばわりされるなんて・・・
 私にだって誇りはあるのよ!見るがいいわ!」
と近くにあったナイフで自分の耳を切り、
「イヤリングを盗んでも私には飾る耳が無い・・・これでわかったでしょ!」
と切った血まみれの耳をAに投げつけそのまま走り去っていく。
あまりのショックにAはその場に倒れ、近くにあったテーブルも倒れる。
倒れたテーブルの下には盗まれたはずのイヤリングが転がっていた。
一部始終を見ていたBは「君はCに取り返しのつかないことをしてしまったんだ」
とそのままパーティ会場を去る。
その後の会場の人たちの白い目に耐えられなくなったAはCに謝るわ、と自分の耳を切ってしまう。

実はCは動物学者のBが飼育していた人間に化けたオオカミだった。
イヤリングを盗んだのもCで耳を切ったのはAの勘違いだったと思わせたかったから。
その後Bは走り去るCを追いかけ駆け落ち(?)に。

その事実を知った主人公はまだ半信半疑でAの家を訪ねて耳を見せてもらうことにした。
(もしCが本当にオオカミだったらあの時切った耳はオオカミの耳になってるはずだから?)
そうするとAは「こんなにたまったのvv」と箱を差し出す。
意味が分からなく主人公は箱を覗き込むとそこには沢山の耳が詰まっていた。
(人間、犬、ウサギとかもあった)
Aは「世の中の耳という耳をみんなチョン切ってやるの。
みんなCと一緒にするのよ。そうすればあの人自分が片耳だってこと少しも悲しまなくて済むでしょ」
と笑顔で主人公に答える。
Aは血まみれのハサミを持って
「ねえ○○(主人公)ちゃん、あなたの耳もちょうだい!」
と言って主人公は口を押さえて驚いてる。


142 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/06(月) 16:36:43
主人公の耳より、デイモスの耳の方が貴重なコレクションになりそうだw

143 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/06(月) 18:07:06
「悪魔の花嫁」は全巻丸々後味の悪い話だからなw

若い人のためにあらすじを説明すると「悪魔の花嫁」というのは
悪魔(デイモス)が自分の妹で恋人の「ヴィーナス」の生まれ変わりである美奈子に
人間の汚い部分を見せ付けて、人間をやめて自分の嫁になるように説得するという物語。
主人公の美奈子が毎回毎回いろんな人間の後味悪い物語を聞かされてピンチに陥る。

実は近親相姦の罪で地獄に落ちたヴィーナスは地獄で生きていて、
彼女は醜く腐った自分の体のかわりに美奈子の体を手に入れようと目論んでる。
デイモスはヴィーナスのために美奈子を手に入れようとするんだけど、
いつのまにやら妹よりも美奈子本人に惹かれ始めているのであった…みたいな。

結局ラストはどうなったんだろ?まだ続いてるのかな。
なんつーか、毎回酷い目にあうんだからお前もう出かけるなよ美奈子、ってカンジなんだよな。


146 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/06(月) 18:15:41
>>143 ラスト3行ハゲワロスwww

147 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/06(月) 18:22:32
>>146
いやほんと、美奈子がまた旅行とか好きなんだよ。
そんで旅先で毎回監禁されたり殺されかけたりすんのw

295 名前:長いよ1/2 投稿日:2006/03/09(木) 16:05:34
上に出てる悪魔の花嫁。作者が途中から明らかに
「美奈子もうどうでもいい、ディモスとヴィーナス萌え」
になっていて、美奈子の出番が減っていったのが笑えた。

悪魔の花嫁で後味の悪い話。
バレリーナのAとB。
Aはマジメで学校の先生からも信頼されてる。Bは不真面目で要領よし。
Bは、学校に尋ねてきた富豪の夫人にうまいこと取り入り、
晴れて(名前忘れた。バレエする人の憧れの役)を手に入れる。
Aは、富豪に見初めたれたBのために練習場所を取り上げられ、
身の回りの世話をさせられる。
優しかった先生も、あっさり手のひらを返してAに冷たい。
切れたA、悪魔(ディモス)にBに不幸をくれてやってくれ!
と願う。ディモス「おk」

富豪夫人突然死。しかも実は全然金持ちじゃなかった。借金まみれ。
養女になっていたBは行き場が無い。
数年後、場末の酒場でセクシーダンスをして金を稼ぐB。
しかし、一度トップまで上り詰めた彼女はプライドが邪魔をして
下品な世界に馴染めず苦しんでいる。
ちくしょうめ…と酒を煽るBにディモスが近づく。
「さる金持ちが、貴女の才能を惜しんでお金をくれます」
と言って小切手を渡すディモス。
「私を忘れてない人がいた…」Bは涙して喜ぶが、
小切手と一緒に渡されたネックレスから「金持ち」がAだと気づく。


296 名前:長いよ2/2 投稿日:2006/03/09(木) 16:06:06
「あの野郎の情けなんか受けられるかぁー!私の没落を笑ってやがるんだな!」
切れたB。
衣装を脱ぎすて上半身裸で酒場に乱入。踊りまくる。
酔客の人気者になり、チップを汗で濡れた裸に貼られるB。
それを見て笑うA。「こんなに笑ったことはないわ」
Aはドレスを着てBに花束を渡す。「素敵な踊りだったわ」
しかし、Bはむしろ満足気で「ありがとう」と余裕。
吹っ切れて、むしろこのまま酒場のスターになりそうな予感。
Aの存在を無視するBに、驚いてAが「私がわからないの?」と
問い詰めるが、BはAの顔をまじまじ見て「女のファンも結構いるから」
と気づかずに去ってしまう。

改めて自分の顔を見るA。
それはかつての優しいマジメ少女の顔ではなく、
醜く歪んでやつれた顔だった。
ディモスに「私の若さを奪ったのか」と問い詰めるAだが、
ディモスは「人の不幸を笑い続けた、おまえの醜い心が浮き出ただけ」
と言い残して去ってしまう。
顔を覆って泣き崩れるAの姿で終わり。

誰も幸せにならない、むしろBがこのまま成功していきそうな終わり方。
富豪夫人はどうせ長くなかったし、借金があったから
Aは何もしなくてもBは破滅するはずだった。
結局Aは余計なことをして自分の墓穴を掘ってしまった。
BはAのものを盗んだり、マジメなAをバカにしまくったりで、
典型的な少女マンガの敵役。
確かに世の中ってこんなもんかもしれないけど、
ものすごくAが気の毒な内容だったのを覚えてる。
今見たらまた感想は違うかもしれないが。


298 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/09(木) 18:59:28
>>295-296
GJ!な話しだと思うけどなあ。
Aは自業自得で自滅してるだけでしょ。
酷いことされたから、自分も同レベルのDQNに落ちてりゃ世話ない。

544 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/12(日) 22:41:27
悪魔の花嫁、目の見えない美青年と仲良くなった心優しい不細工娘が、
「治療すれば、君を見ることが出来るようになるんだ」って喜んでる
青年の目を抉ってしまう話も基本に忠実で後味悪い。

お約束で、青年の目が治ると告げる医者は悪魔、
不細工が「きっと奇麗な人の方を好きになってしまう」と思い出すのが美奈子なわけですが。
自覚無しに事件の原因になってる美奈子の無神経さも後味悪し。


545 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/12(日) 23:49:54
悪魔の花嫁で不細工娘と美青年といえば、こんな話もあった。

美奈子の同級生である不細工娘はその顔のためいじめられていた。
慰める美奈子に「所詮あなたには醜い私の気持ちなどわからない」等と嫉む不細工娘。
ダンスパーティ(学校行事だったか?)にも行けないわ、と美奈子に八つ当たり。
ディモスはそのダンスパーティに美奈子を誘う。
美奈子はその不細工娘に相手が出来たら一緒にいっていいわ、と条件を出す。
ディモスは不細工娘と大きなお屋敷に住んでいる美青年とを知り合わせる。
美青年は不細工娘の外見も気にせずに接してくれ、不細工娘はお屋敷に何度も通い、仲良くなる。
そして不細工娘はダンスパーティに美青年を誘う。美青年快諾。
不細工娘にダンスパーティの相手が出来たと知って喜ぶ美奈子。
当日不細工娘はオシャレをして迎えにやってくる。
良く似合うよ、と誉めてくれる美青年。頬を染める不細工娘。
そして美青年は言った。
「君以外の人間に合うのは初めてなんだよ、楽しみだなあ」
その言葉を聞き、不細工娘は初めて気付いた。
美青年は不細工娘の顔を差別しなかった訳ではない。
人に会った事がなかったから、世の中に美醜があると言う事を知らなかったのだ。
外に出たら美青年は気が付いてしまう、私が不細工だということを。
一緒にダンスパーティに行こうとお屋敷まで迎えに来た美奈子が見たものは、
血を流し倒れる美青年と凶器をもった不細工娘の姿だった。

ディモスになんかさせたら不幸になるに決まってるじゃないか!
とやっぱり悪気のない美奈子に後味が悪かった。


547 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/12(日) 23:57:38
美奈子は美しいのに心も優しく、悪魔に魅入られた不幸な少女。

…みたいな設定なんだけど、結局美奈子の無自覚天然無神経がみんなを不幸にしている話が多いよね。


548 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/13(月) 00:05:46
現実でも、悪人以上に腹が立つね、自分は安全なまま無自覚に人を不幸にするの。

「どうせ誘われないからいいや」と遠くに離れてるのび太に「一緒にスネ夫さんの
別荘に行きましょう」と誘って、わざわざイジメのチャンスを与えるしずかちゃんの
ような。

 

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