オサムシ教授の事件簿/オオムラサキの涙(山口よしのぶ)

657 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/04/02(日) 14:38:22
なんとも納得いかず、後味悪いコミックがあったので投下。
山口よしのぶの「オサムシ教授の事件簿」から「オオムラサキの涙」。

大学教授の石塚治虫、通称オサムシ先生(笑)は生物学の権威。
特に昆虫を崇拝し、人間には興味なさげなカタブツ学者である。
最近、区内では幼児が不審な青年に襲われる事件が連続していた。
ゲームの話など釣って誘拐し、イタズラしたり暴行したりするのだ。
大して興味のなかったオサムシ先生だが、ある日、偶然出会った
美しい人妻に心を奪われたことで、事件に巻き込まれる。
人妻の名は、大村早紀(オオムラサキ)。教授としては、その音にまず
ひかれたのだがw、正にその名に恥じぬ美貌の持ち主。
さらに常に蝶の形のペンダントをしてるくらい蝶が好き。
昆虫好きの女性かと喜ぶ教授だったが、彼女は蛾は嫌いだという。
なぜなら、醜いから。
教授は、蝶と蛾には明確な区別はないと説明したがムダ。
彼女の豪華な家はきちんと整頓されており、美男子の夫との
ラブラブ写真も飾ってある。あとは2歳半の娘もいるという。
だが、教授は家の雰囲気に、何とも言えぬ違和感を感じてしまう。


658 名前:657 投稿日:2006/04/02(日) 14:42:32
そしてまた幼児に被害が出た。何といなくなったのは早紀の娘。
ところが、近所の人たちは誰も今まで、その娘を見た事がないという。
さらわれたとされる場所や時間も、ひと目につきづらい所。
早紀はどうしてその日に限って娘を連れて出たのか…。
見舞いに来た教授は、刑事の話を小耳にはさむ。
可愛い盛りのはずの娘が、半年前までのものしかないという。
「それにあの奥さん美人なのにこの子……」「言うなよ…」
その写真をのぞき見て、胸騒ぎを覚える教授。
しかし教授は、ひと目に着かぬ庭影で号泣している早紀を見つける。
そのひどく痛々しい姿に、声もかけられない。
玄関先で早紀のペンダントを拾っていて渡すつもりだったが、
それも返しそびれてしまった。
そして、娘は翌日、死体で発見された。
扼殺の上、顔をメチャメチャに潰された無惨な姿で……
翌日、教授は早紀を訪ねる。考えはもうまとまっていた。
ペンダントを返し、偶然娘の写真を見かけたことを告げる教授。
「大変失礼な言い方ですが、あなたの子どもとはとても思えない。
申し上げにくいが、とても……」
早紀が続ける。「醜い……」

659 名前:657 投稿日:2006/04/02(日) 14:43:22
教授はもう見抜いていた。早紀は整形美人であった。
容姿でつらい思いをしてきた早紀は、整形で美しさを手に入れ、
過去を捨てて幸福な人生を送っていた。
だが遺伝子はごまかせず、生まれてきた娘は、彼女の幼い頃に瓜二つ。
少なくとも、彼女にはそう見えた。
肌身離さぬペンダントの中身は、彼女が子どもの頃の写真。
早紀は、娘がこれからどんどん成長していくのが耐えられなかった。
ひたすら隠し、家にもその存在感がないようにした。写真も撮らなかった。
同じ女なのに、美人とブスでは人生は全く変わってしまう。
だから、その現実を身をもって知っていた早紀は、近所に誘拐事件が起きたとき、
それに乗じて娘を殺した。そして、ひたすら自分のために泣いたのだった。
告白した早紀に教授はいう。オオムラサキの美しいのは雄だけ。
ほとんどの昆虫はそうである。なぜ、人間だけ違うのだろう。
もしそうなら、こんな事にはならなかったのに……
教授の言葉に早紀は顔をおおって答える。「ありがとう先生……」

660 名前:657 投稿日:2006/04/02(日) 14:44:08
いうわけで一件落着。連続暴行犯とは無関係の事件という事に。
しかし、この外道の母親が最後までキレイに扱われてる上に、
美醜なんて人それぞれのものなのに、
見ず知らずの警察や教授にまで、
写真だけで醜い醜いと言われ続ける娘が可哀想すぎ。
それにオオムラサキの喩えのオチは本当にこれで良いのかよ!
いろいろと後味悪い話だった。

664 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/04/02(日) 15:18:08
>>657-660
容姿で苦労したという点は分からんでもないが、子供については
母親の完全な自己満足で、全然同情できないよなぁ。
オオムラサキの例まで持ち出して、まるで人間の業のように
語られるのはわけが分からん。確かに娘が可哀相すぎる…。