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528 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/04/18(火) 20:45:40
児童向けの戦争体験記に載ってた話。
所々うろ覚えなんだけどタイトルは「エミちゃん」

投稿者(名前忘れたんで花子さん)は時々隣家から子供の声がすることに気付く。
隣家には子供がいないはずなのに変だと思って母親に聞くと、
隣家の娘さんが子供を連れて帰ってきているらしい。
娘さんが結婚したのはアメリカ人で、結婚後に渡米したが相手が亡くなったので日本に帰ってきたという。
しかし時は太平洋戦時下の日本。
孫といえどもアメリカの血の入った子供などとんだ恥さらしということで、
半ば家に監禁状態で外に出してもらえないらしい。
母親は娘さんと幼なじみだったこともあって不憫に思い、花子にその子と友達になっておあげと言う。

隣家の子供の名前は「エミちゃん」。
ハーフだけあって肌も透き通るように白く目は青色。髪の毛は茶色でお人形のように可愛らしい子供だった。
ちょうど花子と同じぐらいの年齢だったこともあり、すぐに仲良くなる二人。
だがささいなことでケンカになり、花子は「もう遊ばない!」と隣家を飛び出して家に帰ってしまう。
そうして隣家に遊びに行かなくなってから数日後の夜、隣家から女の人が泣き声が聞こえてきた。


529 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/04/18(火) 20:46:26
何かあったのかと花子と母親が隣家に駆けつけると、エミちゃんの母親が泣き叫ぶ姿があった。
その前には布団に横たわるエミちゃん。
数日前まで一緒に遊んでいたエミちゃんが死んでしまったという。
あまりのことに呆然としている花子の前で、
隣家のおじさんがエミちゃんの亡骸を棺おけに入れようとし始めた。
ハーフの子供の葬儀など聞こえが悪いから夜の間に墓に埋めてしまうのだという。
それではあまりにこの子が可哀そうだ。きちんと葬儀をしてやりたい、
それが駄目ならせめて明るくなるまで待ってほしいとエミちゃんの母親が懇願するも、
実の兄であるおじさんも実の母でエミちゃんにとっては祖母であるおばあさんも頑として聞き入れない。
泣いてとりすがる母親の手を振り払い、エミちゃんを棺おけに入れようとするが棺おけが小さく入らない。
無理やり入れようとすると「バキッ」という音と共にエミちゃんの足が折れてしまった。
あまりのことにエミちゃんの母親はその音を聞いた瞬間に気を失ってしまう。
「人でなし!」という花子の母親の声をフンと一蹴し、
棺おけを担いだおじさんとおばあさんは墓に向かっていった。

それからしばらくして花子はエミちゃんが
塀から落ちて打ち所が悪くて死んでしまったということを知る。
エミちゃんがよじ登っていたのは隣家と自分の家との境の壁。
外に出られないエミちゃんは塀に登って自分の姿を探していたのではないだろうか。
あの時ケンカしなければエミちゃんは死ななかったのかもしれない。
いや、そもそも自分が遊びに行かなければ
エミちゃんは死なずにそのうち外にも出られたのかもしれない。
だってそれから数ヵ月後に戦争は終わったのだから。

子供にはヘビーな話でした…。


531 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/04/18(火) 20:51:10
>>528-529
最初から最後までキツイな…。

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