ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その46 » ザ・ダーク

702 名前:1 投稿日:2006/05/11(木) 02:41:51
かなり長くてすまんが、折角書いたんで貼らせてもらいます。
The Darkという、2005年のイギリス映画。
多分日本未公開。以下ネタばれ注意。

娘サラが家の近くの海岸で行方不明になってしまう。
父親ジェームズや周囲は、波に呑まれたのだろうと諦めるが、
直前に些細な事から娘に手を上げてしまっていた母親アダは、
その自責の念からか、決して諦めず必死に娘を探し続ける。
そんなある夜、彼女はサラにそっくりな少女エブリルに出会う。
アダがエブリルを追ってたどりついたのは、一軒の廃屋。
その中には多くの拷問道具が転がっていた。
アダは図書館に行き、その廃屋について調べる。
そしてアダは、エブリルが実は60年前、
父親の虐待、拷問の末に死んだ少女である事を知る。
しかし多くの人が崖から海に飛び込み犠牲になるという、
悲惨な宗教儀式の末に、エブリルは蘇ったのだ。


703 名前:2 投稿日:2006/05/11(木) 02:43:46
アダは、エブリルがサラについて何か知っている事に気付き、
エブリルを責め立てる。
エブリルはこれを怖がりジェームズに縋り付く、
ジェームズはエブリルを無法に痛めつけるアダを非難、
エブリルをサラの代わりに可愛がろうとさえする。

そんなある時、ジェームズがいないのを見計らい、
エブリルはアダに告げる、
サラを取り戻したかったら、
あなたは犠牲を払わなければいけない、と。
アダは、サラを蘇らせるためには、エブリルの時と同様、
犠牲を払わねばならぬ事を知る。
自分が、崖から海に飛び込まねばならぬ事を。


704 名前:3 投稿日:2006/05/11(木) 02:45:24
アダは崖の上から海に転落、そして懸命に水面上に浮かび上がる。
海岸に上がったアダの目の前に広がるのは、モノトーンの世界。
幻想の世界。
目の前にはあの廃屋。
中には奇妙な羊や拷問道具が並び、
そしてエブリル、さらにはエブリルを殺した父親が待ち受けている。
しかしアダはそれらの妨害を跳ね除け、廃屋の中に突き進み、
ついに廃屋の一室で、母の名を呼びながら泣き叫んでいたサラを発見する。
サラとアダはしっかり抱きしめあう。

次の瞬間、アダは海岸に倒れていた。
周囲は色が満ちている、アダはここが現実世界である事に気付く。
そしてサラが前方を駆けて行く、家に向かって一目散に。
蘇ったのだ、アダは感涙に咽びながらサラを追う。
家ではジェームズがひどく驚きながらサラを迎え入れる。


705 名前:4 投稿日:2006/05/11(木) 02:46:38
サラは泣きながらジェームズに告げる、夢の中で、お母さんが私を助けてくれたの、と。
アダは誇らしい気持ちで夫と娘に近づく。
しかしジェームズはアダを一切無視、サラと共に家に入り、
そしてアダの目の前でピシャリと扉を閉じる。
アダは呆然として扉の前にたちすくむ、そこに聞こえて来る声。
サラ「お母さんは?」
ジェームズ「残念ながら、海に・・・」
そしてアダは初めて気付く、自分は死んだのだ、と。
自分は今、彼らの目にも映らない、亡霊なのだ、と。

707 名前:5 投稿日:2006/05/11(木) 02:47:56
夜が来る、アダはベッドに横たわるサラの枕元にいる。
アダは心の整理を既につけていた。
自分は死んだが、しかし娘は助かったのだ、これで良しとしよう、と。
娘はこれで、手を上げた私を許してくれるだろう。
そう思ったその時、不意にサラの目が開く。
アダを見据えて言う、「許すものですか」
アダは呆然とする。あなたは私が見えているの?
サラはニヤリと笑う。
その瞬間にアダは気付く。これはサラではない。
サラの姿を借りた、エブリルだ・・・。

709 名前:6 投稿日:2006/05/11(木) 02:49:06
次の日の朝、ジェームズとサラは車に乗って、
その忌わしい思い出の詰まった家を離れる。
「これから二人、仲良くやろうな」
ジェームズの声。頷くサラ、いや、サラの体を借りたエブリル。

再びモノトーンの世界の中に放り込まれたアダ。
羊の鳴き声の響き渡る廃屋の中、
拷問道具の金属音が鳴り響く廃屋の中、
未来永劫、一人ぼっちのアダ。
ただ泣き崩れるアダ・・・。


712 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/05/11(木) 05:17:49
>>702
死んでしまいはしたけど、まあハッピーエンドになるのかな?と思ったら…。
面白かった。要約や文章がうまい人っていいね。

 

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