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296 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/05/20(土) 22:45:51
ももち麗子 「とびら」 1/2

主人公はわざと傷をつくってはそのかさぶたをコレクションするのが趣味な根暗少女
ある日 クラスメートの手首に無数のリストカットの傷跡を発見する。
アスパラガスのように細く白い手首をした彼女を主人公はアスパラと呼ぶようになる。
アスパラは自殺願望を持っている。
リストカットは死ぬためではなく、死ぬのを止まらせるためにしているという。
父が蒸発したりと、家庭に悩みを抱える主人公はアスパラに影響されて自殺願望を持つようになる。
リストカットをすれば細長いかさぶたが出来るのかなと思いながら。

アスパラは中学時代ひどくいじめられていた。
逃げるように遠くの高校に進学したが、それでも追いかけられいじめは止まなかった。
アスパラは父子家庭で、仕事ばかりの父も頼りにならない。だからアスパラは死ぬ事を考えるようになった。
いじめっ子に暴力を振るわれ大金を奪われ、強制的に自慰行為をさせられその写真を撮られる。
そんなにまでして生きるよりも死んだ方がいいとアスパラは言う。
自分が死んだらいじめっ子の行為も白日の元に晒され、世間からは一生後ろ指を指される事になる。
お葬式は辛気臭いものはいやだから、仏教式ではなくキリスト教式でやってもらい
お経じゃなく賛美歌を歌ってもらう。葬式で使う写真もダサイのじゃなくて
一番キレイなのを使って欲しいと言って、アスパラと主人公は
死後に使ってもらうようにと証明写真を撮りに行った。

二人はアルバイトをして金を貯め、ネットで毒薬を買った。確実に、痛みもなく死ぬという。
乗り気なアスパラ。だが主人公は躊躇い、本当に苦しまないか怪しいよと苦し紛れに言う。
アスパラは薬をジュースに混ぜて小学生に飲ませようとする。主人公は寸前でそのジュースを叩き落した。
「あんたは死にたいと言ってるだけで本当に死ぬ気はないんだ」とアスパラは冷たい目をして言う。


297 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/05/20(土) 22:47:41
2/2

経緯忘れたが、アスパラは主人公と共に屋上から飛び降りようとする。
躊躇なく飛び降りるアスパラを必死で支え、やがて助けがきて二人は死なずにすんだ。
恐怖で失禁する主人公。死ぬことを考えるのを楽しく思っていたが、やっぱり死ぬのは怖い事だ、
生きなければいけないと考えるようになる。

アスパラはあまり学校に来なくなったが、飛び降り未遂後に通うようになった精神科で
処方される薬のおかげで少し落ちついたようで、以前ほど死にたいと言う事がなくなった。
だがある日なんの前触れも無しに、アスパラが風呂場で手首を切り自殺したと連絡が入った。
アスパラの葬式は、アスパラが笑顔で語ったものとは違い、ダサくて辛気臭い仏教式のものだった。
飾られている写真も一緒に撮りにいったものではなく、中学の卒業写真と思われる映りの悪いものだった。
アスパラの名前を叫びながら号泣する父親。ハンカチに顔を伏せ細々と泣く大して仲のよくない同級生たち。
人々の中には、アスパラを散々いじめた者たちの姿もあった。
泣きながらいじめっ子たちを非難する主人公。
「なに言ってんの?意味わかんないし」あっさりシラを切られる。
アスパラの自殺の原因をつくったいじめっ子たちを罵倒し続け、
葬式会場から追い出され、雨の中で泣きながら主人公は思う。
アスパラが死んでもあいつらは反省なんかしないし、何も報われなかったよ、犬死だったんだよ、と。

自殺はいけないよという感じの話だからって、こんな死者に鞭打ちまくりのラストにしなくてもいいと思った。

 

とびら (講談社コミックスデザート (170巻))
とびら
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