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458 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/05/22(月) 23:58:12
O・ヘンリーの話はいくつかでてるけど、まだ出てないんじゃないかと思う話。

ある貧しい村にある日、立派な馬車がやって来た。馬車には金持ちの夫婦が乗っていた。
夫婦は子供がいないので養子を探している。
子沢山といわれる家族の家訪ね、その両親に頼み込む。
「子供を一人養子にもらえないか、大事に育てる。最高の教育を受けさせる」
両親はその金持ちを怒鳴りつける。
「どんなに貧しくても自分の子供は自分で育てる。他人に渡したりはしない! 出て行け!」

金持ちはその向かいの家に向かう。向かいの家の両親は金持ちの話を丁寧に聞き、
金持ちの夫婦の事を誠実で優しい人達なのだと思う。そして、子供を渡す。
子供を渡した家の家族は、金で子供を売った、と周りから責められる。
特に責めたのが子供を渡さなかった家の母親。
「私は子供を渡さなかった。あの家は子供を渡した。ひどい親だ」

子供を渡した家族は周りの人達から責められながらもその土地で暮らしていた。
それから十数年、村に立派な馬車がやって来た。馬車から立派な身なりの青年が降りてきて
子供を差し出した家の前に立った。青年は金持ちに渡した子供だった。

隣の家の息子は毎日母親から聞かされていた。
「向かいの家は子供を他人にやってしまった。本当はお前をくれと言ってきたのだけど
私たちはお前を離さなかった。お前は本当の両親と暮らせて幸せなんだよ」

その息子は毎日泥にまみれて畑仕事をしていた。そして、立派な身なりで隣に入っていったのが
養子に引き取られていった子供だと知った。息子は思う。
……親が自分を手放していたら、あれが今の自分の姿だった。
家に入り、両親に向かって荒れる息子。
「お前たちが俺を養子に出さないから、俺はこんな生活をしている。お前たちが俺を
養子に出していたら良かったんだ。俺は今頃こんなところで働いていなくても良かったんだ」

 読み終わって、なんか登場人物がみんなどこかずれてるような、変なモヤモヤ感が残りました。


459 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/05/23(火) 00:07:16
>>458
なるほど…
みんなずれてるw
「こいつが悪い」とか「愚かなことを」とハッキリと言い切れないこの感覚こそが
後味悪いという感情なのかもしれないですね

 

モーパッサン短篇選 (岩波文庫)
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