ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その51 » 私は貝になりたい(1959年)

564 名前:1 投稿日:2006/07/30(日) 20:45:38
映画『私は貝になりたい』

理容師である豊松は、太平洋戦争中徴兵された。
そして、訓練中に、上官からアメリカ人捕虜を殺せと命じられる。
気弱な豊松は、とどめがさせず、ただ兵士に怪我をさせるだけだった。

戦争が終わり、元からやっていた理髪店を再開させ、
家族とともに暮らすが、ある日、戦犯として逮捕される。
そして、豊松の裁判が始まる。
豊松は、「軍隊で上官に逆らうと命がないからやるしかなかった」と訴える。
しかし、アメリカ側は、「拒否しなかったのは殺す意思があったのと同じ」と絞首刑の判決を出した。

再審を願う豊松。
ある時から処刑がぴたりとなくなり、
囚人の間では、近々結ばれる講和条約によって釈放されるかもしれないという噂が流れる。
そして、地元で集めた助命嘆願書を持って妻が面会にきた。
豊松と妻は、これで釈放されると信じていた。


565 名前:2 投稿日:2006/07/30(日) 20:46:54
それからしばらくして、豊松が独房から出された。
移された部屋で、絞首刑執行を言い渡された。
釈放だと信じていた豊松は絶望する。

その頃、妻は新しい理髪台を豊松のために購入しようとしていた。
常連にも、嬉しそうに「夫が釈放される」と喜びを伝えていた。

13階段を上る豊松。
「せめて生まれ代わることが出来るのなら……
いゝえ、お父さんは生れ代わっても、もう人間になんかなりたくありません。
人間なんて厭だ。牛か馬の方がいゝ。
……いや牛や馬ならまた人間にひどい目にあわされる。
どうしても生まれ代わらなければならないのなら……いっそ深い海の底の貝にでも……
そうだ、貝がいゝ
貝だったら、深い海の底の岩にへばりついているから、何の心配もありません。
兵隊にとられることもない。戦争もない。
房江や、健一のことを心配することもない。
どうしても生まれ代わらなければならないのなら、私は貝になりたい……」
そして豊松は処刑された。

豊松全然救われなくて後味悪い。

 

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