ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その52 » ぼくらの(鬼頭莫宏)

458 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/08/14(月) 10:53:03
「ぼくらの」というSF漫画
14人の中学生と小学生1人が未知の巨大ロボットに乗って怪獣と戦うという話。
ロボットは一度駆動するごとにパイロットの命を消費していく。
だからといってロボットに乗る事を拒否したら怪獣が暴れ回るだけだし、
しまいには「地球がポン」してしまうらしいので、死ぬ事を承知で子供たちは戦うざるを得ない。
勝利の判定は、怪獣たちの体のどこかにあるコアを潰す事。

子供たちが半分くらい死んだところで次にパイロットとなったのはマキ。
ボーイッシュな感じのマキにはもうすぐ弟が生まれる。
母にとってははじめて産む子供だ。マキは養子なのだった。
子供のできない夫妻に引き取られる前、マキはひどい虐待を受けていたらしい。
そんな自分をこの年まで育ててくれた義理の両親をマキは尊敬している。
また両親も、こんな年になってまで不妊治療を受けようと思ったのは
マキが励ましてくれたからだとマキに感謝していた。

マキは同じくロボと契約した者の一人であるウシロにあいにいく。
ウシロは妹のカナにしょっちゅう暴力を奮っている。
マキは自分の家庭の事情をウシロに話した上で言う。
「血の繋がりのないあたしの両親があたしを殴るのにどれだけ勇気がいると思う?
 あんたは血が繋がってるって事に安心してるからカナちゃんを平気で殴れるんだ」
自分は産まれてくる弟たちのためなら死ねる。
だからお前はカナちゃんのためにも、既に死んだ仲間たちや
これから死んで行く自分の命を無駄にせず、ちゃんと戦ってくれとマキは言う。


459 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/08/14(月) 10:54:19
弟が生まれるというその時になって召集がかかった。
ロボットのコックピットに転送されるマキたち。
皆が見守る中でマキはロボットを操作し、街を見渡すがなにかおかしい。
街の様子が微妙にだがいつもと違う。そして、見覚えのない戦闘機がロボットを攻撃してくる。
ここはどこだと叫ぶマキに、ナビゲーターのコエムシは「地球だ」と答える。
不思議に思いながらも戦闘を続け、戦況はこちらに有利に進んで行った。
マキは敵のコアを掴み出し、コアの装甲を剥がした。
コアの中はロボットのコックピットと同じような様子で、そして中には人間たちがいた。
敵の怪獣も、マキたちと同じように人間が操作しているロボットだったのだ。
この戦いは、並行世界同士の枝木の剪定のようなものだとコエムシは言う。

真の勝利判定は「コアを潰す事」ではなく「敵性地球人のパイロットを殺す事」。
前回までは敵性ロボットがマキ側の地球に来ていたが、今回はマキたちが攻めに行く側になったのだった。
相手は敵で、敵を倒さなければ自分たちの地球が滅ぶと知りながらもマキは人殺しを躊躇う。
だが、産まれてくる弟のためなら、ひどい親の血を受け継ぐ自分になら、
人を殺す事だってできるとマキは思い、コアを潰した。
元の地球に戻ったロボット。ロボットの目を通し、マキは弟が無事に生まれた事を確認後、死亡した。

マキのやった事は立派なんだが、義理の両親は
「実子ができるからって遠慮して家出でもしちゃったんじゃ」
と思ってまともに生活できなくなって生まれてきた弟もまともに育てられなくなったら……
と想像したらもう後味が悪くて悪くて

 

ぼくらの 1 (IKKI COMIX)(全11巻)
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