ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その52 » コスモス(山岸凉子)

827 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/08/19(土) 00:29:32
山岸涼子の「コスモス」

主人公は小学生の男の子。ごく普通の少年だが、喘息を患っている。
「今日は風が強いわねえ…大丈夫●●くん?」
こんな風の強い日は同調するように少年の胸の風も強くなる。
荒く苦しそうになっていく少年の呼吸。
車の免許を持っていない母は父に電話をかける。
「●●くんの発作が出てしまったの。病院まで連れて行って」
朦朧としている意識の中で母の声がかすかに聞こえた。
やがて父がやって来て少年を病院へ運んだ。

母は少年の自慢だ。きれいだし、料理が上手い。
いつも少年は母の手作りのお弁当をみんなに見せびらかしている。
クリスマスの日、少年は母のつくった七面鳥の料理をつまみぐいする。
だがとても不味い。失敗したわけではなく、子供向けの味付けではなかったのだ。
ごめんねと謝る母。そこに父から連絡が入る。今日は帰れないらしい。
母は泣きながら七面鳥を捨てる。少年には食べられないし、自分だけでは食べ切れないからと

お正月は親戚の家に行った。
楽しくすごす少年。一方、母は親族たちとなにか話していた。
浮気相手と正月もすごすようなあんな男とは別れなさい、そう親族たちは言う。
だが母は涙を浮かべながら、離婚だけはしないと親族たちに言った。
少年はその会話を聞いていない。

「そろそろ発作が出ないか心配だわ…近頃なかったし…大丈夫?●●くん」
ある日、母は心配そうな顔で少年に聞いてきた。
母のその顔を見ているうち、少年の胸にまた嵐が訪れる。
すぐに発作を起こし倒れる少年。母は電話へと走る。
「あなたまた●●くんが倒れたのよ 女と●●くんとどちらが大事なの 早く来て」
涙を流しながら母は受話器に向かい叫ぶ。
朦朧とした意識の中で少年は思う。
――僕の発作が起きた時だけパパはくる


828 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/08/19(土) 00:33:20
きついな

840 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/08/19(土) 02:31:44
>827
母親は代理ミュンヒハウゼンなんとかなのかな。
夫を愛人のところから呼び戻したい、
その為には息子が発作をおこせばいい、
息子は緊張状態にある母親から発作を示唆され、実際に発作をおこす。
母親( ゚Д゚)ウマー

841 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/08/19(土) 02:32:38
>>827
母は夫に会いたいから、息子に毒か何か仕込んでたってこと?

843 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/08/19(土) 03:06:04
>>841
いや、母親はただ言葉で心配してるだけ。
その言葉の裏の、発作が起きればいいのにという気持ちを
子供が感じ取って発作が起こる。

山岸凉子はこういう無意識の悪意を描くのがうまいなあと思う。

 

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