度重なる再婚と虐めの末に

850 名前:1/2 投稿日:2006/08/19(土) 10:05:55
再婚を繰り返す母には二人の実の息子と娘がいた。
母の再婚相手はいつもろくでない男ばかりで子供たちをいじめる。
それに離婚が近づくといつもは優しかった母までもがイライラのはけ口として子供を利用していた。

兄妹の兄は年上なので大人との付き合い方がわかっているが妹にはそれが上手くできない。
なので兄はいつも妹をかばって夫婦の罵詈雑言を受けていて、
「こんな妹なんていなければオレは苦労しなくていいのに」
と思うようになり、そのような、妹を見捨てる考えをしてしまう自分に嫌気が差していた。

一方妹のほうは、度重なる再婚と夫婦の虐めによって、知らず知らずのうち精神分裂症を来たしており、
「いつか自分が夫婦に殺されるのでは?」
「きっと小高い崖に自分をつれてきたら夫婦は躊躇なく自分を落とすのだろう」
などと考えるようになっていた。

そんな中、また母が再婚した。

新しい父親は口の厳しいひとだったが子供たちを虐めはしなかった。
その激しい口調に恐怖を覚えた妹は子供110番に電話する。
だが虐待の事実はないので相談所の人間は様子見ということで早々に帰ってしまった。

夫婦はこの一件で改心し、良い父親、良い母親になることを決意した。
そこで家族の親睦を深めようと夫婦と妹とで公園へ遊びに行くことになった。
そう、小高い崖のある公園に


851 名前:2/2 投稿日:2006/08/19(土) 10:06:35
車で公園につく。
夫婦は「展望台へ行こう」と誘ったが「眠いから」といって妹は車に残った。
たぬき寝入りをしながら妹はぶるぶると震えている。
「ついにこの日がきた、両親は相談所に電話した自分を殺す気なんだ」
そうして妹は音が出ないようにそっと車を出た。

一方、展望台にいる夫婦は、
「こんな綺麗な景色を娘(妹)にみせてあげたかった」
「今までとは違って優しく接しような」などと話し合っていた。
すると後ろから足音がする。
夫婦は、妹がこっそり脅かしに来ているのだろう、と顔を見合わせ、気づかないフリをしていた。

警察の事情聴取が始まる。
「あなたはご両親が展望台にいたときなにをしていましたか?」
「車の中でずっと寝ていました。目を覚ましたら二人がいないので崖の下を探したら二人が死んでいました」