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52 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/09/05(火) 23:47:06
宮部みゆきの短編集「心とろかすような」の「マサ、留守番する」

小学校でウサギ殺しの事件が起きて、短編集の主人公である元警察犬のマサが
事件解決のため動物たちに聞き込みをして解決していく
この話で後味悪いと感じたのは、本編ではなく雑種犬ハラショウの末路

ハラショウは鉄工所の鉄くず置き場に一度も散歩に連れられたこともなく、
また主人の機嫌が悪い日は虐待をされる日々を送っている
ロクに餌も与えられず、その体も痩せこけていた
彼にとって世界は鎖でつながれた一メートルまでで、犬の種族分けもわからない
唯一判るのは同じ家で飼われた彼がひそかに恋焦がれるプードルの雌犬だけだった
ちなみにそのプードルはハラショウとは違い、とても可愛がられている
それを知っているマサは、ハラショウは主人にとってストレス発散の道具でしかないと思い、
常に焦燥感に駆られていた

それから二日後の夜、事件が終わりハラショウの様子を伺いにきたマサは愕然とする
ハラショウは鎖につながれたまま横たわり、冷たくなっていた
マサは通りすがりの猫に事情を聞く
ハラショウは主人にいつもより酷く殴られ、夕飯も貰えないまま放置され、
暗くなる前に息絶えていたという
猫は馬鹿な犬だ、逃げればよかったのに。と言うがマサはこう思う

ハラショウはここしか知らなかった。他の生き方があることを知らなかったのだと
マサはそのまま朝までハラショウの傍に座り込んだ
ハラショウは朝になっても目を覚めることなく、そのまま横たわったままだった

なんつーかハラショウに何の救済もないのが後味悪い
口調が明るくていいヤツ(犬)なのがまた読んでいて辛かったよ・・・


347 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/09/09(土) 09:32:55
このスレ一気読みした…面白い!
ハラショウは悲しかったけど
「鎖に繋がれた1㍍が彼の世界の総てで、他の生き方を知らなかった」ってのがやり切れない、
負の感情は無いのか。
つーか何の為に生まれてきたんだよorz

 

心とろかすような―マサの事件簿 (創元推理文庫)
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