クルーシブル

314 名前:1/3 投稿日:2006/11/21(火) 13:32:26
いつかの日曜日の昼にやってた古い洋画を脳内補完しながら書きます↓

主人公は若く美人だが気の強い17歳くらいの女の子(仮にA)。
話は友達と一緒に黒魔術を行なうシーンから始まる。
世間では魔女狩りが盛んでもちろん黒魔術も禁じられているが
Aたちにとっては恋愛占いみたいな軽い感覚。
見つからぬよう村から離れた森で月に何度かやっていた。
ところがある日、ついに村人に見つかってしまう。
一人が捕まり、芋づる式でAを含む女の子たちが裁きを受けるため
教会へ連行され魔女裁判に掛けられそうになる。
しかし最初に捕まった女の子が鞭に打たれながら叫んだ言葉に裁判は中止された。

「私は悪魔にそそのかされただけです!私を助けてください!」
「私を惑わす悪魔から守ってください!」

本心では子供を守りたかった大人たちはそれを信じた。
一転して彼女たちは魔女ではなく、悪魔の被害者とされる。
例え黒魔術をしても「悪魔にやらされた」と言えば無実になる。
Aたちはこれに味をしめ、黒魔術を密かに続けた。
それどころか少しでも気に入らない者がいると教会へ告げ口をする。

「昨夜、悪魔が私の元にやってきてこう言いました。
『○○さんは悪魔と契約をしたからお前も契約しろ』、と。」

悪魔と契約した人物がいると告げられれば無視はできない。
名前を告げられた者は教会へ連れて行かれ、
「私はそんなことはしていない」と言えば多勢に無勢、
Aたちが全員、告げ口をしたため牢屋行きとなる。


315 名前:2/3 投稿日:2006/11/21(火) 13:33:15
牢屋に入ればいずれ処刑される身であり、追い詰められた者たちも
次第に泣きながら言う。
「私は悪魔と契約しました。でもそれは悪魔に惑わされたのです。
 私の意志ではありません。どうか神の慈悲を。」

こうして嘘をつけば許される、という奇妙な連鎖が出来上がった。

Aには想いを寄せる既婚の男性(仮にB)がいた。
何度かアプローチしたがBは愛妻家で頑なにAを拒む。
そしてBの妻を邪魔に思ったAは妻から盗んだぬいぐるみの中に針を仕掛けると
いつものように教会へ行き、
「Bの妻は悪魔と契約しました。悪魔がそう言ったんです。」
教会の者がBの家を訪れ妻を連れて行こうとする。
Bと妻が戸惑う中、Aはぬいぐるみを取り出しわざと針に刺され
大袈裟に痛がって叫ぶ。
「これはBの妻のぬいぐるみです!今、私に襲い掛かってきました!」
これが魔女の決定打となり妻は有無を言わさず牢屋に入れられる。
しかし妻を庇ったBも「悪魔と契約した」と見なされ牢屋へ送られた。
これはAの誤算だった。
Bはこれを機に今の現状は間違っていると訴える。
もちろん、大半の人間はそんなこと分かりきっているが
一度出来上がった悪循環は簡単に崩せない。
誰もが保身のため泣く泣く口をつぐむのだ。
皮肉なことに「悪魔と契約した」と嘘をつき命を請うことの出来なかったBは
真実を叫べば叫ぶほど処刑の日を早められた。

Bが処刑される前夜。
堪えかねたAは牢屋に忍び込み一緒に逃げましょう、とBを解放しようとする。
しかしBは逃げない。
Aを真っ直ぐ見つめて、
「俺は君を軽蔑する。」
そう言っただけだった。


316 名前:3/3 投稿日:2006/11/21(火) 13:34:07
翌朝、処刑される広場へ連行される途中、
人柄が良く慕われていたBに友人の神父が駆け寄る。
「今なら間に合う!これにサインをしろ!」
それは悪魔と契約したと認め、悔い改めるという誓約書。
首を振るB。
嘘はつけない、と。
「お願いだ!君を死なせたくない!」
縋る友人にも揺るがない決意でBは牢屋越しの妻に最期の別れを告げる。
妻が泣きながら微笑むとBも泣きそうに微笑んだ。
縛られ、広場へ連れて行かれるB。
それを見送る悲しい顔の村人たち。
自分たちの犯した罪の重大さに泣き出すAたち。
雨の降り出した空をBが見上げてエンド。

Aたちは悪戯の延長でやってたことが後戻りできなくなっていくこと。
理不尽とわかっていながら何も言えない村人たち。
歯車がひとつ狂っただけなのに…としか言いようのない映画だった。
要約は下手だが映画自体は上手い流れで、
爽快な後味の残る話だったがタイトル失念ですまん。
もう一度見たいんだけどなぁ…Bの信念の貫き方がカコイイんだよ


323 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/11/21(火) 15:01:59
>>314-316
それ、多分、アメリカで起こったセイラム魔女裁判が元だな。
少女達の証拠も何もない証言を元に200人以上が告発され、
19名が処刑、6名が獄死とか言う。

331 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/11/21(火) 15:51:25
>314
タイトルはクルーシブル、Aはウィノナ・ライダーだね。

これってBの妻は被害者でかわいそうなんだけど、
BはAと不倫していたのでちょっと自業自得な感がある。


333 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/11/21(火) 15:56:49
AはBの事が好きになって、アタックしてただけじゃないの?
もしそうならBは確かに自業自得かも。

でもかなりおもしろそうだから、レンタルしてくるかな


344 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/11/21(火) 18:37:27
この映画は実際にあった魔女裁判の話を元につくってるんだよね。
ここに詳しいあらすじがのってるよ。
ttp://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD30159/story.html
とりあえず奥さんは助かったみたいで良かった。

 

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