ホーム » 小説 » 小説/さ行 » 死児を育てる(野坂昭如)

811 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/03/31(土) 01:16:12
野坂しょうニョは自伝の蛍の墓で妹が死んだことにして、
女性のインタビュアーを化粧が落ちるぐらい泣かせたんだとか。
もちろん節子としてチャネラにも親しまれてるあの子は現実には死んでない。

826 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/03/31(土) 15:28:13
>>811
野坂の妹って二人いて、あの話のモデルになった妹は本当に死んだんじゃなかったっけ。
野坂が色んな所で「俺は蛍の墓の主人公のように健気な兄ではなかった」と贖罪のコメントを残してる子。
それとも、あの話が嘘だったのか。

828 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/03/31(土) 17:23:16
>>826
節子のモデルになった妹さんは実際に亡くなっている。
健気ではなかったというか、やはり自分を優先してしまったみたい。
妹にお粥を食べさせようとして匙で掬うんだけど、
何度やっても自分の口に運んでしまった、とか。妹さんは栄養失調だったそうだ。

831 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/03/31(土) 17:46:47
>>828
切ない話だ…

873 名前:1/3 投稿日:2007/04/01(日) 08:37:22
>>828
そっちをベースにした話っぽいもあったよ。
野坂昭如は「火蛍の墓」は美化されすぎてて、
イマイチ好きになれないけど、そっちの方が私は好きだ。

ある主婦が実の娘を殺してしまったところから話しが始まる。
彼女は夫にも愛され、初めての子供が生まれて幸せに暮らしていた。
だがある日、育児書の中にふと気になる記述を見つける。
「赤ん坊は小さな衝撃でも失神する。子供をあやす時に軽く叩くと大人しくなるが、
それは一瞬気を失うからなのでやめた方がいい」と言うもの。
それを読んだ瞬間、彼女は自分の妹の事を思い出した。
「妹が泣き止まない時、私はいつも妹を叩いていた。そうすると大人しくなった。
私はあんな小さな子を毎日殴って気絶させていたんだ。」

彼女の母親は早くに亡くなり、
父親は幼い彼女と赤ん坊の妹を田舎の実家に疎開させて戦争に行った。
田舎の親戚は彼女達に冷たく、2人を納屋(蔵?)に住まわせていた。
食べ物は足りず、妹に飲ませる配給のミルクもついつい自分が飲んでしまう。
今度はちゃんと飲ませようと思っても、その甘味の誘惑に勝てず、
気づくと自分の口に運んでしまう。
お腹を空かせた妹はしきりに泣く。妹が泣くと自分が親戚に怒られる。
そういう時、妹を叩くと妹は不思議に泣き止むのが常だった。


874 名前:2/3 投稿日:2007/04/01(日) 08:38:03
疎開先は田舎なので空襲はほとんどなかったが、ある時妙な噂が流れてくる。
「○日の夜にこの地域に大規模な空襲がある」
半信半疑ながら、村人達はその日は全員で隣の村に避難することになった。
親戚は彼女と妹を足手まといに思い置いて行ってしまったが、
いつも小さくなって暮らしていた彼女は返ってのびのびした気持ちで、
「どうせデマだろうから自分たちはここに残ろう」と思う。
だが、昼間は人のいなくなった家を自由にうろついて楽しんでいたが、
日が暮れ始めると段々恐ろしくなってくる。
無人の村は真っ暗闇で、人の声もまったくしない。
恐慌状態になった彼女は妹の事も忘れ、隣村への道を1人必死に走った。
暗闇の中を走るうちに明かりが見え、道で焚き火をしている村人達に会う。
焚き火に当たらせて貰っているうちに恐怖心は去り、
「何をあんなに怖がったんだろう」と夜の明けるのを待って村に戻った。

妹を置いていった事に罪悪感を感じながら納屋に戻ると、
妹が寝ている場所に灰色の変な塊があった。
「何だろう?」と近寄ると、その塊はぱっと散った。
そこには鼠に噛み千切られて殺された妹の死体があった。


875 名前:3/3 投稿日:2007/04/01(日) 08:38:36
妹を殺した鼠は大人達にガソリンで焼き殺された。
それからすぐに戦争が終わり、父親が帰ってきた。
父親は、姉妹に冷たく当たった親戚にも、
妹をちゃんとみてやらず死なせてしまった彼女にも何も言わず、
黙って彼女を連れて帰った。
彼女はそのまま妹の記憶を封印した。

取調室で彼女は言う。
「娘は毎日元気に幸せに育っている。妹は飢えてたった一人、
暗闇の中で生きたまま鼠に食いちぎられて死んだのに。
私は鼠になりたかったんです。
私を鼠のようにガソリンをかけて殺してください。」


876 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/04/01(日) 08:50:41
それでなんで実の娘を殺してしまったの?

878 名前:873-875 投稿日:2007/04/01(日) 09:50:25
>>876
結構、昔に読んだから確かじゃないけど、
娘と妹を比較して、片方はすごく幸せで、
片方があんまりにも不幸では妹が可哀想すぎるからかなと。

880 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/04/01(日) 10:03:32
最後のセリフを見ると、
妹を見殺しにした罰を受けたかった、
ていうのもあるんじゃないかな

897 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/04/01(日) 15:43:14
>>873-875
「死児を育てる」(作品の名前)自体、いろいろな解釈ができる小説だと思う
から、何とも言えないけど。夫が娘を溺愛すればするほど、主人公は屈折する
気持ちを娘にぶつけるようになるというのも関係してくるとは思うけど。
「伸子(娘)の顔はそのままあや子(妹)に見えた。
私(主人公)は必死で布団で隠し、ごめんなさいと謝り続け」(原文から。少し違っているかも)

902 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/04/01(日) 22:12:48
>>873
ヤな話だな…
主人公は自分の罪の意識を勝手に娘に押しつけて殺してんじゃん。
自分が許せないなら自殺すりゃいいのに、なんで罪もない赤ん坊巻き添えにすっかな。
結局、主人公は妹を殺しても反省できず、自己中の馬鹿餓鬼のまま大人になったんだな。
他人に迷惑かけてまで自分カワイソスって主張してんのが、なんか胸糞悪い。

 

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