アンダー・ユア・ベッド(大石圭)

330 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/04/23(月) 23:52:48
なんか昔読んだ小説

主人公は親の遺産で趣味のアクアリウムをまったりやってるニート。
すれ違った女の人から香る香水の匂いで、最初で最後の恋をした相手を思い出す。
その女性は大学時代の知人で、ニートとは違い美人で社交的な人だった。
何度か話した事はあったがそれだけで、恋とはいっても相手には名前すら認識されていなかったかもしれない。
ニートは女性に会いたくてたまらなくなった。
別に今更両思いになりたいとかではなく、ただ遠くから見ていたかった。
卒業後の女性の消息を調べると、女性は既に結婚して子供もできて専業主婦になっていた。
ニートはスピーディーに女性の近所に引越し、そこに鑑賞魚の店を開いた。
口下手だが飼育のノウハウはあったし、その手のマニアから結構な支持を得た。

毎日自宅から望遠鏡で女性の家を覗き、マネキンに大学時代に女性が着てたのと
似たような服を着せて「女性かわいいよ女性……っ!」と語りかけたりする。
女性は主婦となって落ちついたのか大学時代とは違って華やかな感じはなくなったが、
まだ赤子の娘のコノミといる時は幸せそのものな顔だし、夫はイケメン体育会系。
別段嫉妬もいだかずに、女性が幸せで良かったと思いながら女性を見つめ続ける。
そんな時、女性が魚を買いにやってきた。もちろんニートの顔など覚えていない。
ニートは女性の家まで水槽などを運びに行き、魔がさして自宅の鍵を盗んでしまった。
そしてつい合い鍵をつくり、つい女性の自宅に忍び込んでソファの下やベッドの下にもぐりこむようになった。

女性の寝室に盗聴器を仕掛け、家では望遠鏡で覗きつつ盗聴し、
そしてたまに(というかほぼ毎日)こっそり忍び込む日々をすごすニート
そうこうするうちに実は女性がイケメンに虐待されている事を知る。
女性は夕食は細々としたおかずを10品以上つくらなければ殴られ、
ボールペンが不良品かどうかを確かめる内職をして稼がなければ殴られ(ノルマがキツイ)、
目つきが気に入らないから、コノミが泣いてうるさいから、機嫌が悪いからと事あるごとに殴られていた。

イケメンは外では人当たりよくふるまっているようだし、
不法侵入や覗きによって虐待を知った身で通報などするわけにもいかず、
あたふたしながらも相変わらずストーキングな日々を送る。


332 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/04/23(月) 23:55:16
虐待で疲れ果てた様子の女性はコノミの世話もままならない。
ニートはまだコノミが自在に話せないのを利用してこっそり代わりに世話をしてあげたり、
少しでも内職が楽になれるようにと代わりに一部やってあげたり、
そうして稼いだ金銭もイケメンに握られているようなので
財布にこっそりお札をつけたしたりして罪滅ぼしをした。

家族以外の痕跡や気配におびえる女性。ただでさえイケメンに虐待されているというのに。
しかし、不気味がりながらもやがてその謎の人物の行いを有り難く思うようになる。
もしかしたら親切な妖精かもねと、やはり気のせいだろうかとも思いながら謎の人物について考える。

一際ひどい虐待を受けた女性はコノミを連れてとうとう家を出た。
その時にニートが盗聴器をしかけたライターも持って家を出る。
女性の音声が遠ざかるにつれ、ニートはさみしく思いながらも女性が幸せになれるならいいと思った。
やがてホテルについた女性は盗聴器に気づき、気のせいではなく本当に誰かが家に入ってきていたのだと知る。
でももう家を出たこともあり不気味とは思わず、誰かが自分を支えてくれていた事を励みに思うくらいだった。
しかし、すぐにイケメンに気付かれて家に引き戻される。
ニートは再びクリアに音声が聞こえるようになった盗聴器越しに、暴力を奮われる女性の泣き声を聞いた。

今回は本当に洒落にならないぐらい激しいらしく、泣き声は絶叫状態でコノミも泣き続けている。
「助けて助けて」女性のその叫びが自分を呼んでいるように聞こえ、
ニートは耐えきれずに女性の家に上がり込み、イケメンを撲殺した。
コノミは状況がわからないが怖い怒鳴り声が止んだ事で笑顔を取り戻し
「にーちょにーちょ」と言いながらニートのそばにやってくる。
その光景に女性はニートこそが謎の人物だと気づき、ニートから説明され、ニートが大学時代の知人だと思い出した。
ニートはイケメンの死体を埋める。女性は呆然としたまま埋めることに同意して頷いた。
もしも警察が来たら、自分が女性に横恋慕してイケメンをいきなり殺しただけだという事にしようとニートは思う。
その方がきっと女性やコノミにとっていい事だからと。
そう考えながら、ニートは女性と話せた事を喜ばしく思っていた。


333 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/04/24(火) 00:00:00
>「にーちょにーちょ」と言いながらニートのそばにやってくる。
コーヒーまみれになったモニタをどうしてくれるw

童貞の妄想のような小説だな。


343 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/04/24(火) 01:43:01
>330
>332
そんなに行動力あるのにニートなのか

346 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/04/24(火) 01:52:45
>>343
鑑賞魚の店開いてるからニートじゃなくなってる

732 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/05/01(火) 19:31:14
>>330
すっごく読みたい。
ぐぐったけどそれらしい小説が見つからないので
タイトルか著者名がわかれば教えて下さい。

733 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/05/01(火) 19:47:56
>>732
>>330のは確か大石圭のアンダー・ユア・ベッドだったと思う

 

アンダー・ユア・ベッド (角川ホラー文庫)
アンダー・ユア・ベッド
(角川ホラー文庫)