ホーム » 小説 » 小説/あ行 » 1センチ・ジャーニー(寺山修二)

814 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/06/24(日) 04:28:06
前にラジオドラマで聞いた「アリスとテレスとお月様」って話

アリスとテレスはとても仲のよいカップル
でもテレスはアリスの掌に乗れるほど小さい男の子で
アリスはそれだけを残念に思ってる

ある日
アリスは「何でも願いを叶えてくれる魔法使い」の噂を聞く
アリスは苦労して魔法使いを探し出し
「テレスを普通の大きさにしてください」と頼む
魔法使いは首を横に振り
「純粋にあなた自身のための願いでなければ叶わない」と答える
アリスは落胆するが
「同じくらい素晴らしい願い」を思いつき それは叶う

翌日 いつもの公園で アリスはテレスと待ち合わせる
息せき切って約束のベンチにやってきたテレスは
「あれ?アリスの奴 まだ来てないのか
 魔法使いに頼んで普通の大きさにしてもらった僕を見たら
 アリスの奴 びっくりするぞ」
と呟く

可哀想なアリスは
「わたしはここにいるわ」
と言う一言を言うことすら出来ず
ベンチの下で
テレスの巨大な靴を見ながらすすり泣いていた


818 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/06/24(日) 08:55:24
>>814
寺山修司で似たよな話があった。

3つの願いを叶えてくれる物を手に入れた男が「鳥になりたい」と願う。
事情を知らない恋人は、突然鳥になった男を見て悲しみ「彼が鳥になって
しまったのなら、私も鳥になりたい」と呟く。
しかし、彼女の悲しみを見て慌てた男が「人間に戻りたい」と願ってしまっ
たため、彼女は鳥のまま、男は人間に戻り、魔法は空っぽになった。

こういう間抜けにすれ違う系の話は読んでて微妙に苛つく。
お前らもちっと落ち着けと怒鳴りつけてやりたい。


819 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/06/24(日) 09:05:52
>>818
最後の行ものすごく同意。
子供の頃から、三つの願い系が後味悪さの軽いトラウマになってる
人間は多そうだ。

820 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/06/24(日) 09:18:04
どうやったらたくさんの願いがかなえられるか
トラウマって言うより、その手段を考えることに翻弄され、
話の意味なんてほとんど考えていないんだよね。
伝えたいこと伝わらないよい例だ。

821 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/06/24(日) 09:53:25
>>814の話も寺山修司なんじゃない?
よくアリスとテレスって名前使ってたし。

普通の3つの願いの話は「欲をかくと碌な事になりません。」って教訓だけど、
寺山修司に限っては純粋に「お互いがものすごく相手を求めてるのに、
完全にすれ違い続けるその哀れな姿」こそが書きたかったんだと思うよ。

あの人は母親がちょっと問題ある人だったから、
母親に捨てられた恨み言と、母親を必死で捨てて逃げようとする話ばかり延々書いてた。
母親に捨てられて必死で追いかけて、母親にすがられて必死で逃げながら、
「どうして僕を捨てたんですか、お母さん!」ってわめいてるような。
そういう状態の童話的表現なんじゃないかなあと思う。


822 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/06/24(日) 13:09:49
>>814
これって寺山修二の、「赤い糸で縫いとじられた物語」のひとつじゃない?
あの短編集って、どれも後味の悪い話ばかり。

 

赤糸で縫いとじられた物語 (ハルキ文庫)
赤糸で縫いとじられた物語 (ハルキ文庫)


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