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324 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/06/30(土) 15:08:20
短編「香肉(シャンロウ)」
主人公は会社員。香港支社に派遣中で妻と2人暮らし。
妻は日本に帰りたくて愚痴ばかり。
主人公はうんざりしながらも、妻に翡翠の指輪を買ってやったりして機嫌を取る。

その一方で、美人秘書と浮気する主人公。
秘書は香港育ちの中国人で、香港に詳しく主人公をいろいろな所に案内する。
ある夜、特別料理を食べさせる、と彼女に案内されある店に行く主人公。
殺風景で薄暗い、場末の店に数人の客がいた。
箸と器を渡され、肉だけがだし汁?で煮込まれている鍋が運ばれてくる。

あまりに地味でがっかりする主人公。
だがその肉はおそろしく美味だった。
病み付きになる主人公だが「材料が手に入りにくい」と彼女はなかなか店に連れていってくれない。

やがて2回目の食事にありつく主人公。
なにか固いものを噛んでしまったが、吐き出して無造作にポケットへ。
夢中で肉を食べる。秘書はそんな彼を笑って見つめる。
家に帰ると妻がいない。ポケットを見ると、見慣れた妻の翡翠の指輪が。

妻は失踪した。
愚痴ばかりで醜く太った妻に未練はない。
美人秘書に「次の食事は?」
と聞くがはぐらかされる。
彼女を抱きながら、
「あの醜い妻さえ、あんなにすばらしい味だったんだ。この女ならもっと美味いだろう…」
と思い、次の食事に思いをはせる主人公。

 

猟奇文学館〈3〉人肉嗜食 (ちくま文庫)
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