死神(スティーブン・キング)

623 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/07/03(火) 10:12:09
キングの短編だと「死神」が後味悪いつーかもやもやして記憶に残ってるな

ある博物館の倉庫に死神が映る鏡台がしまいこまれていて、
ある男が職員に頼み込み、それを見にやってくる。
職員はやめたほうがいいと言うが(あの人やあの人も犠牲になったと言いつつ、
どんな死神を見たのか、どんな死に方をしたのかの描写なし)、男は信じない。
ただ、美術的価値のある鏡台を見たいだけなのだ。
渋りつつも倉庫につき、職員が鏡台にかけられていたカバーを外すと、男が大声をあげた。
「ばかもの、ガムテープなんかを貼るなんてどういうことだ!」
職員はそんなもの貼ってませんと言うが、男は鏡の隅を指差して、
そこにガムテープの痕がついてるじゃないかと言う。
「どこにもそんなものありませんが?」
「あれ・・・本当だ、見間違いかな・・・?」

不気味な沈黙の後、男は気分が悪くなったと言って倉庫を出て行き、
独り残された職員は過去の犠牲者たちの回想をする。
ある婦人は帰るために馬車に乗り、家に着いてみると馬車は空になっていた。
ある大学生はトイレに行き、そのまま出てこなかった。そして・・・

職員は、恐らくは戻ってこないであろう男を待ち続けた。

 

スケルトン・クルー〈1〉骸骨乗組員 (扶桑社ミステリー)
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