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498 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/08/09(木) 22:42:32
高橋克彦の「膚の記憶」。20年位前に書かれた物だと思う。
————————————–
主人公の中年男性はは原因不明のひどいアレルギーもち。
色々探っていくうちに、あるミネラルウォーターが原因だと分かる。
そのミネラルウォーターは、かつて主人公の母の実家があった町の近くの鍾乳洞から
湧き出しているものだった。
主人公は理由を知るべくその町に行き、タクシーの運転手と共に鍾乳洞に入ってみる。
主人公と運転手は洞窟内の地底湖の透明度を懐中電灯で照らして眺めていたが、
懐中電灯であちこち照らしているうちに、水中に半ば白骨化した死体が
沈んでいるのを発見した。

主人公は運転手と共に第一発見者として警察の事情聴取を受ける。
どうやらアベックが面白半分に入り込み、明かりを持っていた方が
水中に転落してしまい、もう一人も洞窟内から出られずに力尽きてしまったらしい。
「死体の浸かっていた水を飲んでいたのか」とぞっとする主人公。
そんな時、運転手がふと呟く。あそこで死体が出るのは二度目だ。
主人公が尋ねると、運転手は次のような話を聞かせてくれた。


499 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/08/09(木) 22:43:51
戦時中、この町の出身者である若い脱走兵が二人逃げてきたらしい。
脱走兵の親は町内の知り合いに頼み、鍾乳洞の中に二人を匿ってもらうことにした。
しかし、戦争が終わっても二人は戻ってこなかった。
戦後数年して、二人の半ば白骨化した遺体が、洞窟内の地底湖に
沈んでいるのが見つかった。おそらく足を滑らせて落ちたのだろう。
しかし、町には、「脱走兵の親から二人を匿うよう頼まれていた夫婦が
二人を殺して食べた」という噂が流れる。
夫婦には身ごもっている娘がおり、戦時中の食糧難の中で肉を食べていたという
目撃談もあった。妊娠中の娘のために脱走兵を殺して食わせていたのではないか。
その噂が広まり、脱走兵らの遺体が見つかった頃、夫婦は自殺してしまい
娘はいずこともなく町を去っていった。

「まあ、戦時中に肉を食べていたのを見た町の連中が妬んで
そんな噂を流したのかもしれませんがね」と笑う運転手の言葉を聴きながら、
主人公はあることを思い出す。
母方の両親は終戦の数年後に揃って亡くなった。
以前このミネラルウォーターを飲んだ時、母も同じアレルギー症状が出ていた。
そして以前主人公が聞いた話によると、妊娠中の母親にアレルギー症状が
出ている時は、胎児もまたアレルギー症状に苦しんでおり、そのアレルギー体質が
受け継がれるらしい。

主人公の母は、自分が何の肉を食べているのか薄々と感づいていたのだろう。
しかし腹の子の為に、嫌悪感を押し殺して食べていたのだろう。
その嫌悪感や罪の意識が相まって、「死体の成分の溶けたミネラルウォーター」に
アレルギー反応を起こすようになったのではないか。


512 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/08/10(金) 12:49:35
>>499
肉を食べたのは仕方ないとしても、
なんで死体が浸かってるってわかってる鍾乳洞経由のミネラルウォーターを
その母親はわざわざ飲んだわけ?

513 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/08/10(金) 13:56:30
>512
脱走兵の肉を食ったことは認識していても
その数十年後に飲むミネラルヲーターが死体水だとは気づいてない
またアレルギーが出たからってその原因も本人は知らない

みたいな?


514 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/08/10(金) 15:15:00
>>513
いや、知らなかったら「嫌悪感や罪の意識があいまって」アレルギー反応起こす
ってのは完全に無理じゃないですか

517 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/08/10(金) 15:40:14
>514
無意識に死体の味に体が反応してんだよ…

 

緋(あか)い記憶 (文春文庫)
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