金曜の夜の集会(萩尾望都)
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249 名前:1/3 投稿日:2007/12/22(土) 00:23:31
- 少女漫画の短編。
明日から夏休み。小学生の主人公は友達と一緒に大はしゃぎしている。
幼なじみの女の子から無理矢理天体観測の約束を
取り付けられたのは気が重かったが、夏休みがはじまる嬉しさにはかなわない。
帰り道、クラスメイトが事故で死んだ。
目撃した主人公達が呆然としている中、クラスメイトの母親が駆けつけて泣き叫ぶ。
「早く早く生き返らせて!この子を今すぐ生き返らせて!」
母親に寄り添った大人達が慰める。「明日まで待つんだ。明日になれば戻るから」
意味がわからず注視する主人公の視線を感じ、大人達はそそくさと去っていく。夜半。昼間の出来事がショックで眠れない主人公。ふと窓の外を見ると大人達が丘へ向かっている。
どうせ眠れないんだし、とこっそり大人達のあとをつけた。
丘の上には村中の大人達が集まっていた。
見つかって追い返されそうになるが、主人公の姉が取りなしてくれる。
そして主人公に全てを打ち明けてくれた。
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250 名前:2/3 投稿日:2007/12/22(土) 00:24:04
- 明日、大きな彗星が流れる。幼なじみと見に行こうと約束した彗星だ。
彗星はこの惑星に落ちてきて村は消滅する。
超能力を持つ姉は村の壊滅を予知した。
慌てて逃げようと言う主人公に、姉は首を振る。この星のどこにも逃げ場はない。
ただし一つだけ助かる方法がある。姉にはタイムトラベルの力もあった。
今日が終わる寸前に、村全体の時間を一日だけ戻す。
それで「明日」は来なくなる。姉はそうやって毎日時間を戻し、村を破滅から守ってきた。
時間を戻すことで少しずつ変化が起きる。
クラスメイトが事故にあったのもその一つだ。本来なら彼が事故に遭う「明日」はなかった。
いつか彗星が衝突しない「明日」が来るかもしれない。
姉はその日まで時間を戻し続ける。
このことは村中の大人が知っていたが、子供達には伏せられていた。
子供達は夏休みを楽しみにして眠り、翌日終業式に赴く。
主人公も「明日」になれば全てを忘れる。
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251 名前:3/3 投稿日:2007/12/22(土) 00:26:10
- 全てを打ち明けた姉は、主人公に帰るよう促す。
ショックを受けた主人公はとぼとぼ歩き、途中で幼なじみの家に向かった。
窓を叩いて幼なじみを起こして「今から星を見に行こう」と引っ張り出す。
「約束したのは明日だ」とぼやく幼なじみを急かしながら、手を引っ張る。
明日は来ない。二人で星を見る明日は来ない。
それを覚えていられるのも今日が終わるまで。
だから今日二人で星を見に行きたかった。窓を乗り越えた時、時間が戻っていく。
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267 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/12/22(土) 10:31:44
- >>249-251
少し訂正させてもらうと・クラスメイトが亡くなったのは帰り道じゃなくて夜中
・時を戻すのは一日ではなく、一年
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274 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/12/22(土) 15:30:20
- >>267
フォロー㌧。記憶曖昧でした。スマソ。