ホーム » 小説 » 小説/か行 » 鏡のなかの鏡―迷宮(ミヒャエル・エンデ)

564 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/01/30(水) 07:45:07
ミヒャエル・エンデで後味悪いというか薄気味悪い話が多いのが短編集「鏡の中の鏡」
その中のひとつ「ずっしりした黒布の襞が」

舞台の上で一人のダンサーが幕があがるのを待っている。
幕が上がり次第、複雑な踊りをソロで踊らなくてはならない。
ダンサーは開演を待ち続け、すぐに踊りだせるようポーズをとったまま
客席と思われる方向に体を向けて幕と幕の間にに立っている。
すでにかなりの時間がたっていると感じているが幕は上がらない。
ダンサーには目の前の幕しか見えずあたりは静まり返っていて何もわからない。
周囲の様子を確認したくとも、もしダンスの姿勢を崩したところで幕が上がり
無様な姿を客席にさらすのが怖くて待ちつつけることしかできない。

そのうちにあまりに時間がたったために何を踊るのかステップも忘れ自分が何者かも忘れていく。
ダンサーはただ「幕が上がり次第踊りを始める」ということだけを考えながら待ち続けるが
まだ幕は上がらない。上がる気配もないで終わり。

結局まだ待ち続けているんだろうな


566 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/01/30(水) 08:23:46
>>564
きっと反対側を向いて
(客席に背中向けて)
スタンバっちゃったんだな(´;ω;`)

577 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/01/30(水) 11:56:28
>>564
鏡の中の鏡は、イカロスの話が印象的だったな。

幸福なものだけが脱出できる迷宮の町。
脱出を試みるものは試験を受けなければならない。
息子は父親である師匠のすぐれた指導の下で翼を夢見た。
夢で羽を一枚一枚つくりあげ、
とうとう自由に空を翔けることができるほどに立派な翼となる。

そんな彼に課せられた試験は、長い漁の網を身にまとい、
夕方まで恋人に会わないでいることだった。
彼はそれを簡単な試験だと思った。
町を歩いていると、びっこの乞食が松葉杖を網に絡ませてきた。
もうすぐ迷宮を去ることが出来るほど幸福なのだから、
ほんの少しだけ自分の不幸をもっていってくれ、と。
根は優しい彼がそれに応じると、
他の人々も色々なものを網に絡ませてくる。
夕方になり、重い網を一歩一歩引きずりながらあるいていると、
遠くに試験に受かったもの達の姿が見える。
彼は試験に合格しなかった。夢の翼は枯れてしまい、彼は迷宮の住人となった。

下手なマトメですまそ。
エンデはカフカ的だよな。


581 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/01/30(水) 13:57:49
>>577
網の試験は合格してたけど、人の不幸を貰いすぎて幸せじゃなくなったから
不合格になったの?

587 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/01/30(水) 16:25:46
>>581
端折り過ぎたか。スマソ。
日没まで恋人の住む空色の部屋を訪れてはならない、
という課題が息子に与えられ、それは彼には簡単なことだったけど、
本当の試練は(町の人々に)服従しないことが本当の課題だった。
この迷宮の都市に住む人々は、去ることが出来る者に対して、
羨望と嫉妬を感じている。
「迷宮を去る者だけが幸福になれる。
だが、幸福な者だけが迷宮から逃げ出せる」

自分的には、しがらみに捕らわれ、幸福を見失ったと解釈してた。

「大理石のように蒼ざめた天使が」
も好きだが、自分の文章力じゃとても表現しきれん。

 

鏡のなかの鏡―迷宮 (岩波現代文庫)
鏡のなかの鏡―迷宮
(岩波現代文庫)


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