妖怪嫌いの鬼人

224 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/04/12(土) 07:12:01
昔読んだ魔夜峰央の漫画(タイトルは忘れた)

妖怪と人間が共存している学校に妖怪嫌いの生徒がいた。
彼はいつもイライラしながら学校生活をおくっていた。
そんなある日の事、プールに住んでいる河童から
「君、もしかして鬼人(人間に帰化した妖怪)じゃない?」と言われ、
彼は「バカもやすみやすみ言え!」と一喝したが、
クラスメート達は「理科室の裏手に妖怪の医者がいるから診てもらえば?」と
彼を半強制的に妖怪の医者のところに連れて行った。
そこで彼が鬼人かどうか確かめるために聖水を彼とクラスメートAにかけたところ、
クラスメートAには何も出なかったが、彼の額に印が出て鬼人であることが証明された。
驚きを隠せない彼はその夜、両親に詳しい事情を尋ねた。

両親曰く
「我が家の先祖は凶悪な妖怪で、田畑を荒らしたり、人を食らう等の悪行の限りをつくしていたが、
 ある時とうとう高僧によってこらしめられた。本来ならそのまま抹殺されるところだったが、
 大変慈悲深い僧は人間として生きていくことを許された。
 つまり人間として他者に尽くすことで犯した罪をあがなうチャンスをくれた。
 いつも飲んでいるお茶は先祖が高僧から与えられた仙薬でこれで我々は人間の姿を維持している」
と説明した。

この話にショックを受けた彼は家を飛び出して妖怪の医者の家を訪問し、「自分を最強の妖怪にしてくれ」と懇願した。
医者が解放呪を唱えなければ誰も出入りできない封鎖空間で彼は妖怪として生まれ変わり、
手始めに医者を食い殺して思いっきり暴れようとしたが、
自分が「医者が解放呪を唱えなければ誰も出入りできない封鎖空間」にいると気づいた時には既に遅く
永久に閉じ込められるハメになった。

「人を呪わば穴二つ」を地でいく話で本当に後味が悪かった。
魔夜峰央は基本的にはギャグだけどたまに後味悪い話描くからなぁ・・・


225 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/04/12(土) 07:46:56
後味スッキリとは言えないけど、一応ベストな完結じゃない?
鬼人化したやつが空間から抜け出して、両親・クラスメートを皆殺しして終了するよりよっぽどいいや