緋色の椅子(緑川ゆき)

737 名前:1/3 投稿日:2008/05/31(土) 18:56:54
火色の椅子

とある架空の王国が舞台。
青年ナギは、王座を狙う悪名高いバジ一族の者。
だが本人は特に権力争いには興味がなく、本を読むのが趣味。
戦の時も率先して斬り込みにいこうとするタイプではなかった。
戦場では、腕の立つ兵士の中に、女性兵士が二人いた。
一人はキラ。いい家出身で、綺麗な服に汚れ一つつけず華麗に戦う。
一人はヨダカ。キラとは反対に、ダイナミックに敵を斬りまくり、返り血で常に真っ赤な姿をしている。
ヨダカはその姿から「赤い星」と呼ばれ尊敬されており、ナギも彼女に惹かれていた。
だが、ヨダカは国王といい仲になってしまい、戦いを嫌うようになった。
王のことだけを気にして、血まみれになるどころか少々の服の汚れも気にし、
「もし王に嫌われたらどうしよう」と言って怯えて泣いた。
弱々しいただの女となったヨダカの姿は、かつての凛々しさを知る者には醜悪とも思えた。

ナギたちがある戦から帰ってくると、ヨダカは王都を追い出され行方知れずとなっていた。
王の子を孕んだヨダカを危険視したバジ家の者が、王を唆し追放させたのだった。
なんであんな糞一族に生まれちまったんだろとナギは鬱になるが、数年後ヨダカの所在を突き止めた。
ヨダカは出産後に体を弱くして亡くなってしまっていたが、息子はその辺境の村ですくすくと育っていた。
その息子・ルカは、ナギが名を名乗った瞬間に、恐怖と侮蔑で顔を歪ませた。
恐らくはヨダカから、自分を捨てるよう唆したバジ家への恨み事を聞かされて育ってきたのだろうとナギは理解した。
それと同時に「ルカは、憧れの存在だったヨダカの子であると同時に、我々から星を奪った者の子供でもある」
とナギは思い、衝動的にルカをフルボッコにした。


738 名前:2/3 投稿日:2008/05/31(土) 18:58:33
幼い息子に恨み事を言い続けるような人物に成り下がったヨダカが死ぬまで暮らし、
それらの原因ともいえるルカが現在暮らしている辺境の村を、ナギは忌々しいものとして感じ始めた。
バジ家は勢力を伸ばし続けており、その気になればナギが王座を手に入れることも可能だった。
王の血を引くルカも、擁護してくれる者がいれば王座につくことはできる。
ナギはルカにそのことを告げ「もしも私が王になったらこんな村焼き滅ぼしてやろう」と言い
「椅子取りゲーム」をもちかけ去って行った。
一連の出来事で「子供殴るなんて俺も屑人間じゃん こうなったら屑道突っ走ってやんよ」と
ナギは開き直って外道なこともするようになり、バジ家内での地位を高めていった。

数年後。王が死に、バジ家はバリバリ王座を狙っていたが、
反バジ派の従者はそれを阻止すべく、ルカを探し出した。
ルカは仲の良かった少女・セツに別れを告げ、孤児の少年を連れて村を出た。
実はルカは、貧しさから過酷な労働をし続けていたために体を壊しており、
あと数年で死ぬだろうと医者に宣告されていた。
「王座を守るため、もっと生きられるルカが行くべきでしょう」
ルカは道中で従者に、少年を自分の替え玉にするよう持ちかけた。
村を焼かせないため、そして、風の噂にでも自分は生き続けているのだとセツに思わせるために。
従者との会話は、刺客にルカが襲われたことで果たされた。
その刺客は、ナギと同じ理由でルカに逆恨みをしているキラが遣わせたものだった。
「もしかしたらルカはまだ生きているかもしれない
 いつかルカが現れた時のためにも、王座を守る者が必要だ」
と言いくるめられ、少年は王座につくことになった。


739 名前:3/3 投稿日:2008/05/31(土) 19:02:42
数年後、ルカの姿を一目見るためにセツは王都にやってきた(第一話はここからはじまる セツが主人公)
だが「ルカ」として現れた少年は別人だった。少年から事情を聞いたセツは、
ルカ探しを初め、ルカがどこかで生きていることや、ルカの母の素情などを知っていく。

最終回で、キラは私兵を連れ、王城を攻め立てた。
前王を殺すために蓄えた戦力だったのだが、
その前に王が亡くなってしまったので、キラは怒りのやり場を
前王の血を引く者や、王の象徴である城に向けるしかなかったのだった。
「王」として命を狙われる少年と、それを守ろうとするセツの前に、ルカがやっと姿を現した。
彼は医者の宣告よりかは長生きできたものの、どちらにせよもう長くはないという。
「長い間すまなかった 名を返してもらうよ」
重傷でまともに動けない少年とセツを無理矢理逃がし、ルカは王の服を纏ってキラの襲撃を受けた。

その戦いの中、キラはユダカへの百合心を語りながら死亡。ルカは生死不明となった。
ナギはすっかり意欲をなくし、次の王はバジ家の中では珍しい善良な人格の者が継ぐこととなった。
少年は自分の本当の名前をセツに告げ、二人はぼろぼろなものの、新たな道を歩みだした。

かなりストーリーうろ覚えだが、ルカの親とその仲間たちがひどすぎた。
ルカは生活費だけではなく、ヨダカの治療代も稼いでいたから、
逆恨み連中を抜きにしても結局ヨダカのせいで死んでいた。


754 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/06/01(日) 04:11:37
>>737
「緋色の椅子」だよ

 

緋色の椅子 1 (白泉社文庫 み 4-3)
緋色の椅子 1 (白泉社文庫)
緋色の椅子 2 (白泉社文庫 み 4-4)
緋色の椅子 2 (白泉社文庫)