ホーム » 小説 » 小説/わ行 » 割れた月(藤沢周平)

579 名前:1 投稿日:2008/07/02(水) 10:18:41
藤沢周平の「割れた月」 舞台は江戸時代

島送りから帰ってきた鶴吉は、江戸に戻ると真っ直ぐ
恋人のお紺と暮らしていた家に帰った。いかさま博打を密告されて島送りになった時
お紺だけが見送りにきてくれた。帰ってお紺と堅気として暮す事を励みに
島では酒も飲まずに真面目に働いた。
しかし家はすでに他人の物になっていた。お紺はどこかに移ったらしい。

それを鶴吉に聞かせたお菊という隣の娘の家に、
暮らしの目処が立つまで住ませて貰う事になった。
お菊の父利助と、まだ小さい娘が二人居る家庭で、
鶴吉はお紺の行方を探しながら真面目に働いた。
ある日、お紺は鶴吉が島送りになってからすぐに男を作ったという噂を聞いた鶴吉は、
久しぶりに酒を飲み酔って帰った。鶴吉を心配するお菊は「お紺の事は諦めた方が良い。
あの人は引っ越したのじゃなくて、男癖が悪くてここの裏店(アパートみたいなもん?)を
追い出されたんだ」と言った。恥かしさと怒りで鶴吉は荒れ、お菊を犯そうとした。
しかしお菊の妹達の泣き声で我に返り出て行こうとするが、お菊は「行く所も無いんだろうし
このまま出て行ったらもっと悪くなる」と鶴吉を引き止めた。


580 名前:2 投稿日:2008/07/02(水) 10:23:44
お菊の父が倒れ、病人の薬代と食費の為に、鶴吉は倒れた利助の分まで懸命に働いた。
不思議と幸せな生活の中、お菊と鶴吉は結ばれた。お菊は昔から鶴吉が好きで、
島で暮している鶴吉に食べ物を送った事もあった。暮らしは順調かに見えたが、
仕事が上手く行かなくなり、借金が嵩んだ。鶴吉の実家は裕福だが、
好き勝手荒れて家を目茶苦茶にした鶴吉に金を貸してくれる筈は無かった。
心を入れ替えて働いているという鶴吉の言葉にも聞く耳を持たず、鶴吉は途方に暮れた。
そんな時、昔賭場で知り合った男に偶然会って大金を借り、その義理でまたいかさまを
しなければならなくなった。泣いて止めるお菊を振り切り、鶴吉は賭場に向かった。

賭場で鎌鼬と呼ばれていた鶴吉の腕は健在だったが、賭場に居た親分の
情婦を見て、手が止まった。
女はお紺だった。動揺でサイコロが上手く使えなくなり、いかさまはばれた。
男達に囲まれ「女房と親父と妹二人を養ってるんだ。見逃してくんねぇ」と懇願したが
「女房は美人かい?後は俺達にまかせな」と嘲笑われ、鶴吉は刺されて死んだ。
おしまい
短編だけど長くなった。すまん

 

又蔵の火 (文春文庫)
又蔵の火 (文春文庫)


後味悪い
(後味悪ければクリック)
読み込み中 ... 読み込み中 ...