ワンダービット/ジュラシック・パニック(島本和彦)

66 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/07/10(木) 22:09:38
ワンダービット(島本和彦)の中の数少ない後味悪い話を。

ワンダービット「ジュラシック・パニック」

主人公はマッドサイエンティスト(以下博士)、子供全員が塾に通う街に住んでいる。
ある日、「この街の子供たちは死んだ魚のような目をしている」という学校長
から恐竜の化石を渡され、「子供たちのために本物の恐竜を見せる恐竜展を
したいから、この化石からクローニングで恐竜を再生してくれ」と依頼され、それを引き受ける。
しかし、恐竜のクローニングは成功したものの、大量に作った恐竜たちが暴れだし、
街を破壊し、人間を襲い始めてしまう。

街の危機を前に、今度は子供たちが博士の前にやってきて、
「逃げ腰で戦ってる大人たちでは恐竜たちに勝てない、自分たちが戦うから改造してくれ」と言う。
「もう元に戻れないんだぞ?」という言葉にも揺るがない子供たちの思いに
心を動かされた博士は、熱い涙を流しながら、子供たちをそれぞれの希望の通りに改造してやる。

改造された子供たちは、恐竜に襲われている親たちを助け、街は危機一髪の
ところで救われたのだが、子供たちを改造された親たちは、博士に詰め寄る。
「どうしてくれる」「こんな体にして」「訴えてやる!」
子供たちが「自分たちが頼んだ、博士は悪くない」と主張しても、
「あなたは騙されてるのよ!」と言う親たち。

「大体、何であなたがそんな体にならなきゃいけないの。そういうことは、
責任のある人に任せておけば良いのよ、あなたが馬鹿を見るだけじゃない!
どうするの、その体!お母さん、悲しくて泣いちゃうわよ!」

博士は街にいられなくなり、子供たちに見送られながら街を後にした。END


68 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/07/11(金) 00:02:25
>>66
島本和彦を知っているかどうかで
評価は、そうとう変わる気がするw

 

ワンダービット2 (MF文庫 9-8)
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