戸口にあらわれたもの(H・P・ラヴクラフト)
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94 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/07/11(金) 03:46:07
- H・P・ラヴクラフト
戸口にあらわれたものダニエルとエドワードは歳の離れた親友で、大学生。
二人とも神秘主義にかぶれて魔術とか幽霊とかに興味を持つ。
ダニエルは大学を卒業後、建築士になってオカルトからは興味をなくしてしまったが、
エドワードは作家兼引きこもりになってますますオカルトに傾倒していく。(財産があるから収入無くても平気)そんな中で年月は過ぎ、エドワードが38歳の時に大学生のアセナス・ウェイト(23)と出会う。
彼女は大学でも「魔女」と評判で、嵐を起こしたりできるらしい。
彼女の祖父エフレイムもご近所から「魔術師」と呼ばれている。
アセナスの方から急接近し、たちまち彼女の使う魔術や知識に魅せられたエドワードは彼女と結婚。
最初は結婚に反対したダニエルも、彼女に会って実に知的で男勝りでしっかりした女性なので、
彼女ならエドワードをまかせても安心と最終的には二人を祝福。その後、二人は魔術の研究と称して寂れた田舎町や南米などを旅行して回るようになる。
しかし、まもなくエドワードはメイン州の田舎で半狂乱になって警察に保護される。
身元を引き受けに来たダニエルに、悪魔を見ただのアセナスはアセナス本人ではないだのと、
支離滅裂なことを語る。
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95 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/07/11(金) 03:46:55
- きっとオカルトにのめりこみすぎておかしくなったんだと考えたダニエルは、
エドワードにアセナスと離婚するようにすすめる。
エドワードは「すべてに決着をつける」と言い残してダニエルの前から去り、
そして数週間後に戻ってくる。
彼の話によるとアセナスは彼に愛想を尽かして出て行き、彼女の雇った召使もみな追い出したとのこと。
とりあえずどこか保養地にでも行って静養するとのことだった。
ところが、彼はそのままダニエルとは二度と会おうとしなくなった。
あれほどしょっちゅうやって来ていたのに。
そしてある晩、ダニエルの家の扉をノックするものがあった。
素早く2回、後に続けてゆっくり2回。エドワードがいつもやっているノックの仕方だ。
戸を開けたダニエルは、そのまま玄関で気を失ってしまう。
なぜならそこには、かろうじて人間の形と分かる程度に腐乱しきった死体が立っていたのだ。
朝、起きて見るとそれは原型を留めないくらいグチャグチャに溶けて悪臭を発し、生ごみと化していた。
しかし、タイプライターで打った手紙を残していた。それは、エドワードの遺書だった。
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96 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/07/11(金) 03:48:35
- そこには、アセナスと結婚してさまざまな魔術の儀式を見せられたこと。
悪魔の姿も実際に見たこと。禁断の魔道書もいくつか読んだ事。
そして、その中に肉体と魂を入れ替える魔術も記されていたこと。
老魔術師エフレイムはまず実の娘のアセナスと肉体を交換して若返ったこと。
しかし女の体は活動するのに不十分と考え、やはり男の肉体を狙って自分に近づいたこと。
そして、魔術を妨害するためにアセナス(エフレイム)を殺したが、
どうやらこの魔術は相手を殺そうが何をしようが防げないこと。
つまり、この玄関の腐乱死体こそ、アセナスの肉体と入れ替わってしまった
エドワード自身の成れの果てであること。
だから自分の仇を取って欲しい、と書かれていた。目の前に証拠を突きつけられて、さすがに魔術を信じないわけにもいかず、
迷ったが彼はエドワードの家に行き、
ピストルの弾を6発も打ち込んでエドワード(エフレイム)を殺す。
しかし、エドワードは刑務所の中で、ときどき頭の中を引っ張られるような感覚で意識を失うようになる。
そして、その間彼は冷たい土の中にいる夢を見るのだった。
だんだんとそれは頻繁になってゆき、夢はどんどん長く…
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100 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/07/11(金) 10:19:13
- >>96
乙
不気味で好きだ
しかし途中ダニエルとエドワードが混ざってたぞ
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102 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/07/11(金) 12:20:50
- >>95-96>>100
正直、エドワードと結婚生活を送れたエフレイムの精神構造のほうが不気味だ。
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103 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/07/11(金) 12:54:51
- >>102
黒魔術師だぞ!
あらゆる背徳行為に精通してるに決まってんだろ!
どんな変態エロプレイだって楽しめるんだよ
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108 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2008/07/11(金) 14:13:29
- >>102
そういや見た目は女でも中身はジジイなんだっけか…