イースタン・プロミス

728 名前:1/2 :2008/09/11(木) 15:12:05
映画「イースタンプロミス」

ロンドンで助産師をしているアンナ、
ある日救急で、薬局でいきなり倒れた14歳のロシア系少女が連れ込まれる。
少女は妊娠しており、緊急出産と同時に死んだが、赤ん坊は無事生まれた。
アンナは少女が持っていたロシア語の日記帳をこっそり持ち帰り、日記に挟まれていたロシア料理店を訪れる。

実はその料理店はロシアンマフィアの隠れ蓑で、オーナーの老人はマフィアのドンだった。
そんな裏事情を知らなかったアンナは後日脅され日記を取り上げられるのだが、
実はその前にロシア人の伯父に内容を途中まで訳してもらっていた。
少女は田舎から出てきたところをマフィアに騙され(ウェイトレスの仕事と言われたが売春だったみたいな)
監禁されレイプされ麻薬漬けにされ臨月にやっと逃げ出してきたのだった。

また一方、アンナが料理店で知り合うニコライ、
彼はドンの息子の運転手をやりながら死体処理人稼業もやっており、機転も利き、
ドンにも息子にも気に入られ地位を上げていく。
またアンナになんとなく付きまとい「あんたみたいな普通の人間は近づくな」と忠告したりする。
そしてついにニコライはマフィアの一員となるべく目印の「タトゥ」を入れる儀式を迎える。


729 名前:2/2 2008/09/11(木) 15:13:23
のだが、実はそれは、ドンがヘマをした息子の身代わりにニコライを殺させるためのカモフラージュであった
(実際、仲間に入れていいくらい思っていたが、ドンが息子大事で裏切った)。
サウナに誘われ素っ裸でいたところを「あのタトゥの男だ」で狙いをつけられ襲われるニコライ。
しかし重傷を負いながらもどうにか倒して偶然アンナのいる病院に担ぎ込まれ、
そしてここで明らかになるのだが、
実はニコライはロシア保安庁(KGBみたいなもん)のおとり捜査官であった(アンナは知らない)。
見舞いにきた上司に「危険すぎた。もう捜査は終わりだ」と言われるが
ニコライは「もう戻れない」とタトゥの入った体を見せる。

そしてニコライが入院中、ドンはアリバイ隠滅とばかり病院で育てられていた赤ん坊を盗み殺すよう息子に命じる
(実は14歳の少女はドンにレイプされ妊娠していた。アンナがDNAを調べればわかると料理店前で叫んでいた)。
アンナはドン息子に赤ん坊を盗まれたことをすぐ察知し、ニコライに頼み一緒に追いかける。
息子が「こんなに小さいのに、ごめんよ」と泣きながら赤ん坊を運河に沈めようとしていたところを見つけ、
ニコライがなだめ、赤ん坊を救う。

数ヶ月後、アンナは赤ん坊を自宅で育てていた。引き取ったのだ。幸せそうな様子。
一方ロシア料理店では、ドンが以前座っていたテーブルにニコライが座り、じっと何事かを考えていた。終


740 名前:本当にあった怖い名無し :2008/09/11(木) 17:03:04
ところで、アホみたいな質問ですが、
「イースタンプロミス」でラストにボスの椅子に
ニコライが座っていたと言うことは組織を
乗っ取ったでOKでしょうか?
ボスの息子はどうなったんでしょうか?

743 名前:本当にあった怖い名無し :2008/09/11(木) 17:06:58
>740 映画板のほうではこんな感じ コピペ
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それはヒストリーオブと同じで、観客の想像にゆだねられてるのでは。

自分視点は、
儀式を見てもわかるように、セミオンを追い落としても、ただ他の組織がとって代わるだけ。
ほんとに人身売買の組織を潰そうと思ったら、単にボスを追い出すだけじゃなく、
ルート全体を潰さなきゃならない(からそれまで居座らざるをえない)。

でもそれはアンダーカバーとしてというよりは、入れ墨で示されるように
もうマフィアに浸かり過ぎていて、っていうところが、クローネンバーグ
らしいところだね。
体が変形するんじゃなくて人格が変形してるんだよ。

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今後、ボスの後釜に座ってマフィア側に完全に寝返ろうとしても
FSB側が裏切り者として情報流せば簡単にひっくり返るし
おそらくは組織を完全に掌握した上で内部から潰す予定かと

いずれにしろ、ラストでのナオミのパートが光に溢れていたことと
対比させれば、修羅の道に自らずぶずぶと足を踏み入れたのは
間違いなく、ニコライは完全に闇の住人になったということで
ナオミとの一瞬の交錯がなおさら切なく感じる

 

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