ホーム » 小説 » 小説/さ行 » 死せる過去(アイザック・アシモフ)

983 名前:本当にあった怖い名無し :2008/09/16(火) 18:38:12
アジモフの短編。
ちょっとうろ覚えだが、とある科学者が「過去を見られる装置」を発明する
だが助手や友人達にどんなに薦められても、決してそれを公表しようとはしなかった
むしろ誰にも話すな、と堅く口止めしていた
助手達は、それを、科学者が技術を独占したがっているからではないかと思っている

友人の友人夫婦は数年前に幼い子供を事故で亡くしていて、過去が見られるのなら
子供が生きていたころを見られるのでは、と一縷の望みを託して科学者にすがりつく
紆余曲折あって、科学者に内緒で助手がこっそりその夫婦に装置を見せてしまう
子供を失ったショックで心が壊れかかっていた妻は、
装置越しに過去の我が子の姿を見てうれし泣き、というかさらに壊れる
そこへやってきた科学者、助手の勝手な振る舞いに怒り狂って装置を破壊(?)し、
二度と他人に見せるなと助手を戒める
だが助手(か、もう一人の友人だったか)が、すでに装置の存在と作成方法だか理論だかをマスコミにリークした、
このようなすばらしい技術は独り占めせずに皆で分かち合うべきだとかなんとか、そんな内容で科学者を責める
黙って聞いていた科学者が言う。
「では過去とはいつから始まるのだ?
 1秒前も100年前も過去は過去だ。では君の1秒前の振る舞いも、過去として、
 世界中の誰もが見ることができるようになる、誰もが誰かの数秒前の過去を見ることができるのなら
 それはプライバシーの崩壊ではないのか?君は世界を地獄に変えたんだ。
 もうこの世界に個人の領域は存在しない」


984 名前:本当にあった怖い名無し :2008/09/16(火) 18:42:54
>>983
>では君の1秒前の振る舞いも、過去として、世界中の
>誰もが見ることができるようになる、誰もが誰かの数秒前の過去を見ることができるのなら
>それはプライバシーの崩壊ではないのか?君は世界を地獄に変えたんだ。もうこの世界に
>個人の領域は存在しない
グーグル・ストーカーを思い出した。

985 名前:本当にあった怖い名無し :2008/09/16(火) 18:50:59
>984
レスども
昔からアジモフ先生は大好きだけど、
一家に一台ほぼ必ずPCがあってネットで全世界とつながっていて・・・・
というのはマルチヴァクの世界観に通じると思ったし、
グーグルのアレもこの短編を思い出すきっかけになったんだ。
ギブスンとかディックとかが描いていたSFの世界(どっちかというとネガティブな
に、現実が追いついてきたんだなーと最近しみじみ思うよ。

 

地球は空地でいっぱい (ハヤカワ文庫SF)
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