ヨイコノミライ(きづきあきら)

162 名前:本当にあった怖い名無し :2008/12/06(土) 03:00:53
「ヨイコノミライ」って漫画
主人公は小学生のころは活発なサッカー少年だった。
だがスラムダンクというバスケ漫画にはまった結果、
バスケに転向……ではなく漫画オタクとなった。高校に入ってからは漫画研究会に入った。
しかし、研究会といいつつも会員は誰もまともに活動しようとしない。
自分には漫画を描く才能がないとわかっている主人公は、
それでも漫画つくりに関わりたいと編集者を目指しており、
編集者への第一歩として、みんなのやる気を起こさせようとするが上手くいかない。
そんな時、非ヲタの巨乳美少女が漫研に接近してきた。

「やる気がない」と言っている部員たちの多くは、
実力をさらけ出すのを恐れているだけで、内心では創作活動に関心を持っていた。
巨乳に「私よくわからないですけど皆さんすごいですね^^」とほめられまくったことがきっかけで、
部員たちはそれぞれ真面目に活動をしようと思いはじめる。

が、巨乳の誉め言葉に乗せられるままに、ある部員はオタク特有の痛々しさを益々増長させ、
またある者はオタクが併用しがちなメンヘラ気質を悪化させて病んでいくこととなった。

会員紹介
イケメン…同人長者。しかし漫研活動は疎か。コスプレ女を食いまくってる

声優…声優志望で、常にアニメ声でツインテールの髪型をしており、
   それなりに美少女であるが、周囲からは勘違いぶりっ子として笑いの的にされている。

メンヘラ…自分の性に嫌悪を持つボーイッシュな外見の僕っ子。
     声優に恋心を抱いており、報われない思いを晴らすため密かにリスカしまくり。
     前は文芸部でBL小説を書いていたが「僕のはBLじゃなく純文学」とか主張して追い出された。

ストーカー…会員中で最も地味。自己顕示欲の強い声優に対し、
     「自分と同類のオタクのくせに身の程知らず」という思いを持っており、
     声優に嫌がらせの手紙を送りまくる一方で声優でオナニーしまくりの変態。

電波…公共の場所でも大声でアニメなどの話を語りたがるださい女子。
   脳内に存在する「王子」という存在を信仰しているが、一方で主人公に恋心を抱いている。

ピザ…電波の幼馴染。ピザ体型。絵を描くのが好き。


163 名前:本当にあった怖い名無し :2008/12/06(土) 03:02:24
イケメンは流行の作品を分析して売れ線の作品を小手先でつくって売っていたが、
内心では、計算によるものではない自分の思い描くままの作品も発表してみたいと思っていた。
だが、それが売れ線でないことは自分がよく知っており、否定されるのが怖くてできなかった。
それをごまかすために「同人は儲け目当て」と言っては、尊敬してくる他の会員たちを揶揄していた。
一方で、メンヘラは周りからアイタタ扱いされて文芸部を追い出されるほど正直に自分のしたいことをしていた。
(メンヘラはそれを黒歴史扱いしているが)
イケメンにはメンヘラの作品は良く思えなかったが、執筆姿勢には憧れ、恋心さえ持つようになっていた。
だが、メンヘラは声優にべったり。イケメンはその欲求不満をコスプレ女で晴らす日々を送るだけだった。

声優はイケメンにミーハー的な憧れを抱いていた。
イケメンは声優には興味はなかったのだが、声優と一緒にいる時は、
嫉妬という形ではあるが、メンヘラが自分にも目を向けてくれるのが嬉しく、声優とわざと親しくして見せた。
コスプレ女と同じ扱いで声優が食い捨てられたらどうしよう、といつもより多くリスカしまくってしまうメンヘラ。
メンヘラのリスカを知った巨乳は、その理由も悟りアドバイスをする。
「声優さんがイケメンさんに徹底的に傷つけられるのを見守ればいい 傷ついた彼女はあなたしか頼れなくなる」

自称霊感少女の電波に対して巨乳は霊現象の相談を何度も行い、
そのたびに「霊力の強い電波さんはすごいです!」とほめまくった。
ピザは、電波の妙な話題について調子をあわせることはあったが
基本的には現実的に物事を考えるタチなので、
電波を必要以上に煽るような発言をしまくる巨乳に不信感を抱いた。

巨乳のおかげで電波は主人公と付き合うことになった。
だが主人公は巨乳に心惹かれており、巨乳の方も誘惑するような態度を取るため、主人公は二股状態にになる。
その事を察したピザは、主人公は浮気野郎だし巨乳もなにか企んでいると電波に忠告する。
しかし電波はそれを認めようとしない。
巨乳も主人公も自分を裏切っていない、これは我々の絆を裂こうとする何者かの仕業だと言いだし、
その手下なのだろうとピザを邪険に扱うようになる。


164 名前:本当にあった怖い名無し :2008/12/06(土) 03:05:16
ピザは巨乳を疑うようになる以前は、皆と同じく巨乳に褒められることに舞い上がっていた。
ピザが誉められたのは絵だった。はじめは巨乳に言われたからと絵の練習をするようになったが、
元々絵は好きでたまに書いていたので、本格的に練習するのも楽しく感じられ、画力はどんどん上がっていた。
電波がピザではなく巨乳を信じたのは、電波がいつのまにか自分とは比べものにならない
画力を得るようになったことへの嫉妬もあった。

巨乳の皆への態度は、八つ当たりのようなものであった。
彼女の母は売れた漫画家だったが、読者の批評をまともに受け止めようとして精神を病んでしまった。
母を追い詰めた者たちと同じように、好き勝手に声高な批評を繰り広げる漫研の会員に苛立ち、
会員たちを少しでも貶めてやりたくて一連の行動を行ったのだった。

結局、メンヘラは声優がむざむざ食われるのを見ていられず、
自身がイケメンと関係を持つことで声優を守ることにした。
イケメンはメンヘラのリスカ痕に引くどころか慈しんできた。
そのことへの情けなさ、性を否定していたのに感じてしまったことなどでメンヘラは自己嫌悪。
それでも自分が犠牲になったおかげで声優の貞操は守られたと悦に浸っていたが、
「寝とりとか最悪 守るとか馬鹿だろ私に依存してるだけだろ やめてくれ気持ち悪い
 つーかもう退会するわ 夢みてるだけじゃなんにもならん、内輪でだべるのはやめて本気で声優になる」
と、全てを知った声優は宣言し、ツインテールをやめた。

立ち去る際に声優は
「あんたもいい加減きもいことはやめろ あんなのやっても誰にも認められん」といったことをストーカーに言う。
本当は以前から嫌がらせの犯人の正体に気づいていたのだった。
存在が周囲から忘れられていることが原因で歪んでいたストーカーは、
こんな形であれはじめて自分は埋没していないのだと知るのだった。

リストカットの跡を指して「その傷の浅さがそのままあなたの浅さですよね」と言う巨乳に切れたメンヘラは、
とうとう入院が必要になるほど深く腕を切った。
メンヘラはしばらく危うい精神状態だったが、献身的に接してきたイケメンといい感じになった。


165 名前:本当にあった怖い名無し :2008/12/06(土) 03:08:19
声優はメンヘラの見舞いにはこなかった。
見舞いにいってそのまま仲直りでもしたら、自殺未遂のおかげで仲直りしたことになってしまう。
ババアになるまで生きてたら仲直りしてやる、とすっかりイケメンに対してもぶりっこな態度を取らずに話すようになった。
将来的にはババアになるよりも前に仲直りできそうな感じ。

巨乳のたくらみを全て知った主人公は、その上で巨乳の辛さもくんで二人はなんかいい感じになる。
巨乳が漫画家を目指し、主人公がそれの支援をする感じ。

ピザは絵の練習をがんばっていた。
世間に認められるまでにはなれないかもしれないし、
もし絵で食べていけるようになっても楽な道ではない、
だが今はとにかくより上手い絵を書けるよう努力したかった。
なんかボーイフレンドもできた

漫研の皆は集まって以前のように賑やかにアニメなどの批評をすることはなくなり、
部の集まりに放課後使っていた教室によりつくことも少なくなった。
放課後、その教室からにぎやかな声がする。
教室内では電波がただ一人で「王子」に対して楽しそうに笑いかけていた。
主人公が完全に巨乳に傾いてしまったことが決定打となり、
心配してくるピザすらも切り捨て、電波は完全に現実を捨てたのだった。

打ち切りで最後の方超展開で強引にいろんなキャラが幸せになったのに、
電波だけがドツボにはまってしまったのがショッキングだった。
ラストページが一人でおしゃべり中の電波の姿でしめられたし。


172 名前:本当にあった怖い名無し :2008/12/06(土) 14:28:02
ヨイコノミライってダークげんしけんとか言われてたけど、
わりかしみんな幸せになれてるじゃん
現実にすがるより妄想に溶け込む方が救われることもある

 

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