ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その98 » 蟲師/香る闇(漆原友紀)

78 名前:本当にあった怖い名無し :2008/12/24(水) 00:20:35
蟲師っていう漫画からひとつ。既出だったらごめん

蟲ってのは妖怪とかお化けの原点みたいなもの(説明が難しい……)で、
淡々と生きている。しかし蟲が生息する上でその特性とかに人間が苦しめられることも。
蟲師は蟲専門家みたいなもので、人間と蟲が共存できるようにアドバイスしたり
薬を処方したりする流れ者。
 
男は花の香りを嗅ぐと不安になる性質があった。
優しい妻、可愛い幼子、質素ながらも幸福で穏やかな生活。
しかしいつでも何故か既視感がある。いつもいつも何かこんな事あったなーと思いながら
暮らしている。あるとき、男は山仕事の帰りに不思議なうろを見つける。
家への近道かもしれない……と入り込む男。そのうろには、花の香りが立ち込めている。
そして男の人生は生まれたところから巻き戻る(この辺読者だけがわかる演出で男はわかってない)
まったく同じ人生。繰り返される苦難や幸福な生活。そして男はまたうろに入る。

永遠に繰り返される人生の何度目かで、男は雨の日に泊まりに来た主人公(蟲師)に
「あんたを前も泊めた気がする」と話しかける。
もちろん主人公は男とは初対面。訝しく思った主人公は男にあれこれ質問し、
男が無限ループの人生を歩んでいるのではないと気がつく。
わかった事は、男が入り込んだうろは蟲そのもので、その蟲は花の香りで生物を引き込み
その人生を無限ループさせることで生体エネルギー的なものを吸っているんだと(この辺うろ)
そう言われてもうろの存在はまだ知らない男だったが、「いつかうろを見かけても決して中に入るな」という
主人公の言葉を信じ、何十年後かにうろをスルーし無事に家に帰ることに成功=無限ループを脱出する。

ある時夫婦揃って山菜取りに出かけた二人。しかし妻が足を滑らせて重傷を負う。
妻をおぶって村まで急ぐ男だったが、そう簡単に助かる怪我ではないと悟ってしまう。
そんな男の前に、うろが現れた。
主人公の言葉は覚えている。しかし、妻の命が助かるなら――と妻とともにうろに入る男。


79 名前:本当にあった怖い名無し :2008/12/24(水) 00:21:52
そして若き日の彼女は既視感に捕らわれる。前にもこんな事無かったかしら?
男もまた捕らわれる、が家族との幸福な日々にそんなわずかな感覚は埋もれていく。

雨が降った晩、見知らぬ男(主人公)が泊まりにきた。……でシメ。

全てがハッピーエンドに終わる話ばかりじゃないけど、主人公が助言しその通りにしたにも拘らず
無限ループという地獄に妻とともに入らざるを得なかったのに切なくなった。
またその事実を主人公はあずかり知らないってのがまた……。

 

蟲師(10) (アフタヌーンKC)
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